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「ムカつくこともあったけど…」 マナーに厳しかった父へ、山下美夢有が誓った「絶対に勝つ」

スイング改造でスランプに陥る選手も

 トッププロが「さらに上」を目指すためにスイングを改造し、スランプに陥ったケースもある。勝臣さんはともに築き上げてきたスイングを「変えない」ことを貫いているのだ。

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 そんな父を信頼している山下は、会見で父との思い出を口にした。

「毎晩、きょうだいで練習をしていた頃、父は仕事が終わって毎晩8時頃に来て、夜の12時ぐらいまで練習に付き合ってくれました」

 そして、怒られたエピソードも明かした。

「ジュニアの時、私がミスショットをしてハウスキャディーさんに当たってしまった時、めっちゃ父に怒られて泣きました。技術のことよりマナー、礼儀のことを厳しく言ってくれます。『ムカつく』と思うこともありましたが、後になるといつも『そやな。私のやっていたことは間違っていた』という感じになります」

 有貴さんによると、山下は優勝した後も帰りの車中で「ここがダメだった。こうするべきだった」と、勝臣さんと話し合っているという。現状に満足しないことで安定した成績を残し、今季メルセデス・ランキングもトップを独走している。

 ただ、今大会については「今日は父の日。1番ティーに立った時から『絶対に勝つ』と思っていました」と振り返った。思いは実現。勝臣さんも嬉しかったに違いないが、また、照れ隠しで言った。

「(父の日優勝は)たまたまですよ。でも毎週、優勝はしてほしいですけど(笑)」

 今季早くも4勝。山下は今後、海外メジャーの全米女子オープン、エビアン選手権、AIG全英女子オープンに出場予定だ。勝臣さんも現地に駆け付ける意向。「変えない」ことを力に父子で世界に挑戦する。

(柳田 通斉 / Michinari Yanagida)

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