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ラグビー日本代表「46→33人」サバイバル W杯8強超えへ、51日間の強化合宿のポイントは?

ラグビーワールドカップ(W杯)フランス大会の開幕まで5月31日で100日となるなか、24日に日本代表スコッドが発表された。顔ぶれは代表36人と、同候補10人。代表には9人のノンキャップ選手も名を連ね、33人のW杯メンバーを争うフランスへのスタートラインに立った。一方で同日にブリーフィングを行った藤井雄一郎ナショナルチームディレクターは、代表合宿が選手選考からチームの戦術を固めていく段階へと移行してきたことも認めている。日本代表が目標に掲げるW杯ベスト8突破というミッション遂行のために、首脳陣の言葉からは6月12日から始まる合宿の鍵を握る強化ポイントも浮かび上がる。(取材・文=吉田 宏)

日本代表36人に代表候補10人を加えてW杯に向けた合宿がスタート。本大会登録メンバー33人の枠を懸けた最後の戦いが始まる【写真:JRFU】
日本代表36人に代表候補10人を加えてW杯に向けた合宿がスタート。本大会登録メンバー33人の枠を懸けた最後の戦いが始まる【写真:JRFU】

日本代表36人+候補10人のメンバー発表、W杯へ6月12日から合宿開始

 ラグビーワールドカップ(W杯)フランス大会の開幕まで5月31日で100日となるなか、24日に日本代表スコッドが発表された。顔ぶれは代表36人と、同候補10人。代表には9人のノンキャップ選手も名を連ね、33人のW杯メンバーを争うフランスへのスタートラインに立った。一方で同日にブリーフィングを行った藤井雄一郎ナショナルチームディレクターは、代表合宿が選手選考からチームの戦術を固めていく段階へと移行してきたことも認めている。日本代表が目標に掲げるW杯ベスト8突破というミッション遂行のために、首脳陣の言葉からは6月12日から始まる合宿の鍵を握る強化ポイントも浮かび上がる。(取材・文=吉田 宏)

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 クボタスピアーズ船橋・東京ベイの初優勝でリーグワンの2022-23シーズンの幕が閉じたのを待つように、24日に日本代表メンバーが発表された。剛脚を駆使してS東京ベイの優勝に貢献したWTB(ウイング)木田晴斗、決勝で敗れたものの新人王を獲得した埼玉パナソニックワイルドナイツのCTB(センター)長田智希ら、ユース世代から桜のジャージーを背負ってきたフレッシュな若手もメンバー入り。その一方で、FL(フランカー)リーチ・マイケル(東芝ブレイブルーパス東京)、CTB中村亮土(東京サントリーサンゴリアス)ら、2015、19年大会の躍進を支え、20年からのパンデミックを乗り越えてきた顔ぶれが中軸を固める。

「いかなるプレッシャーの中でも一貫したプレーができる選手ということで、このメンバーを選考した」

 メンバーとともに発表されたコメントで、ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC)が選考理由を語っている。今回、実力を持ちながら外れたメンバー、呼ばれなかった選手の何人かは、指揮官の語る「一貫性」が問われたのだろう。そしてフランス行きのメンバー33人は、代表に振り分けられた36人から誰が外れ、10人の候補からの下剋上はあるのか。ブリーフィングでの藤井ディレクターの言葉からは、W杯へ向けた代表セレクションがほぼ終わりつつあることが分かる。

「今からでも、怪我とかいろいろなことや何が起こるか分からない。100%断言はできないが、基本的には今選ばれているメンバーを軸に回っていくと思います」

 3月の本コラムでも書いたが、代表合宿は「選考」から「チーム強化」にギアを上げることになる。熱戦が続いたリーグワンと、昨季までの選手個々のパフォーマンスで、代表セレクションは大方片付いたのだ。ジョセフHCが就任した2016年からのメンバー選考を振り返っても、奇をてらったサプライズにはあまり興味のない指揮官らしい。一貫した選考が今回も行われ、数人の選手以外は顔ぶれがほぼ固まったと考えていいだろう。

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吉田 宏

サンケイスポーツ紙で1995年からラグビー担当となり、担当記者1人の時代も含めて20年以上に渡り365日欠かさずラグビー情報を掲載し続けた。1996年アトランタ五輪でのサッカー日本代表のブラジル撃破と2015年ラグビーW杯の南アフリカ戦勝利という、歴史に残る番狂わせ2試合を現場記者として取材。2019年4月から、フリーランスのラグビーライターとして取材を続けている。長い担当記者として培った人脈や情報網を生かし、向井昭吾、ジョン・カーワン、エディー・ジョーンズら歴代の日本代表指導者人事などをスクープ。ラグビーW杯は1999、2003、07、11、15、19、23年と7大会連続で取材。

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