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渋野日向子と戦った高3佐藤心結 「最後の弟子にしよう」三觜喜一コーチとの9年物語

スイング指導をする三觜コーチ、体づくりのため打撃練習は100球以内としている【写真:中戸川知世】
スイング指導をする三觜コーチ、体づくりのため打撃練習は100球以内としている【写真:中戸川知世】

「故障しにくいスイング作り」で打撃練習は100球以内

 三觜コーチのジュニア指導は、あらゆるスポーツに通じる体づくりを基本にしている。長年の指導から、徹底的に正しい体の使い方を覚えさせる方が、上達のスピードが速いことを会得。その上で、「故障しにくいスイング作り」を目指し、専門のトレーナーと一緒に体づくりと動きの練習を行っている。また、「社会性のある大人になってもらいたい」という願いから、挨拶、礼儀、マナーに重点を置き、「厳しく楽しく」をモットーにレッスンを行っている。

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三觜コーチ「確かにうちでは、大半の時間をトレーニング、かご練(両手でボールかごを持ってのスイング練習)、素振りに費やしています。そして、『中2までは、1回の練習で100球以上は打たせない』をルールにしています。それ以上打つと、『腰椎分離症のリスクが何倍も高まる』からです。これは科学的なデータに基づいたことです」

 佐藤もルールを守り、打撃練習よりも体づくりに比重を置いてきた。サッカー、野球とゴルフ以外のスポーツにも取り組み、中学時代は陸上部に入部。長距離、短距離に続いて挑戦した砲丸投げでは、神奈川県西部大会で優勝を飾っている。そして、身体能力はさらに高まった。

佐藤「おかげでケガなくやってこられました。『子供の頃から、1回の練習で500球以上を打っていた』という選手もいると思いますが、私は今でも50~100球を1時間ぐらいかけて、一球一球に集中しながら打つようにしています」

 佐藤のキャリアを振り返ると、小学校、中学校時代は、全国大会上位の常連ではなかった。だが、高3になった21年4月以降、日本女子アマ3位、日本ジュニア4位と好成績を挙げ、スタンレーレディスでは優勝争い。一気に能力が開花した形だが、その背景には、三觜コーチの「目先のスコアにこだわらない」という指導法もあった。

三觜コーチ「ジュニアに対して、成績のことで怒ったり、褒めたりすることはありません。その頃の成績はどうでもいいからです。そして、目先にスコアに一喜一憂するゴルファーにしたくないという思いもあります。なので、問題があれば理由を聞いて、修正していく。終わったことよりも未来に向けて何をすべきか、それが大事ですから」

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