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ラグビー日本代表候補発表 リーチ、松島だけじゃない…2023年W杯へ期待の新戦力は

松島幸太朗(左)と姫野和樹【写真:Getty Images,荒川祐史】
松島幸太朗(左)と姫野和樹【写真:Getty Images,荒川祐史】

“海外組”姫野、松島は英国での合流見通し

 最後に日本代表の今後の活動、方針にも触れておこう。まず、海外で活躍しているNO8姫野和樹(NZ・ハイランダーズ)、FB松島幸太朗(フランンス・クレルモンオーヴェルニュ)について、藤井NTDは現在の出入国の難しさを踏まえて「ダイレクトに現地に入って来ると思う」とライオンズ戦前に英国で合流する見通しを語った。メンバーから外れているHO堀江翔太(パナソニック)らベテラン勢については「体調が万全でないということ。外れたわけではなくて、随時体調を見ながら、こちらからも声をかけていきたい。強いプレッシャ―の中で何年もやってきたので、メンタル的にももう一度しっかりリフレッシュさせたい」と説明している。

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 ライオンズ戦後のテストマッチについては、「国内でやりたいというのを最後まで捨てきれていなくて、ぎりぎりまでチャレンジしていきたい。相手も(日本に)入ってくることにもなるしハードルは高いが、基本的には国内で試合をしたい」と日本でのテストマッチ実現を目指していることも明かした。コロナ感染の影響で国内開催が難しい場合には、ライオンズ戦が行われる英国での試合開催も視野に入れている。

 ニュージーランドや、次回W杯で対戦が決まっているイングランド、アルゼンチンら強豪国は昨秋から代表戦を再開している一方で、日本は19年W杯以降、休止状態が続いてきた。1年の出遅れを挽回するために、今秋の代表戦については試合数の増加をめざす。同NTDは「テストマッチの数を話し合っている。いつもよりは期間を伸ばして強化していきたい」と語り、8月から合宿を再開して、10、11月にかけて国内、海外で5、6試合を目指す。

 そして、フランスへ向けた代表主将については、FLリーチ・マイケル(東芝ブレイブルーパス)が15年、19年大会に続き託されることになる。協会では未公表だったが、藤井NTDは「決まっているが発表していない。何で発表していないのかわからないが」と苦笑いしながらも、「リーチなのか」という問いに「そんな感じです」と暴露している。

 三度リーチ主将の下でW杯へと走り始める日本代表。何人の36か月居住選手が、今年中というリミットを乗り越えてテストマッチの舞台に立てるのか、そして狭まる門を突破して何人の若手メンバーが桜のジャージーを掴むのか。興味の尽きない再始動が近づいている。

(吉田 宏 / Hiroshi Yoshida)

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吉田 宏

サンケイスポーツ紙で1995年からラグビー担当となり、担当記者1人の時代も含めて20年以上に渡り365日欠かさずラグビー情報を掲載し続けた。1996年アトランタ五輪でのサッカー日本代表のブラジル撃破と2015年ラグビーW杯の南アフリカ戦勝利という、歴史に残る番狂わせ2試合を現場記者として取材。2019年4月から、フリーランスのラグビーライターとして取材を続けている。長い担当記者として培った人脈や情報網を生かし、向井昭吾、ジョン・カーワン、エディー・ジョーンズら歴代の日本代表指導者人事などをスクープ。ラグビーW杯は1999、2003、07、11、15、19、23年と7大会連続で取材。

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