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NYの永遠の“フェイバリット・サン” 孤高の元エースが苦悩の日々で貫いた流儀

最後まで貫いた流儀…「チームのために行動し、自分のやるべきことをやった」

「ここで成し遂げたかった目標があって、それを達成できなかった。戻ってくるのは嬉しくもあるし、苦くもある」

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 MSGを久々に訪れた16日、カーメロが残した言葉は実感がこもって聞こえた。

 失敗の責任を1、2人になすり付けようとするのはアンフェアだが、アンソニーをエースに据えたチームは結果が出ておらず、その体制ではもう限界だった。トレードは本人、チームの両方にとってやむを得ない選択だった。このように最後の4年間と去り際の印象が悪かっただけに、アンソニーのニックスでのキャリアが成功と呼べるかどうかは微妙なところではある。

 しかし、“カーメロの時代”が終わり、1つだけ述べておきたいのは、彼が最後までプロらしく振る舞い続けたということである。活躍した日も、敗因になってしまった日も、辛抱強くメディアの前に立ち続けた。生き馬の目を抜くようなNYというビッグマーケットで、それが簡単ではないことは歴史が証明している。 

「1~2年ではなく、7年にも渡る長い時間を過ごした場所だ。良い時もあれば、悪い時もあった。何があろうと、僕はとにかくチームのために行動した。プロらしくあり続け、ファンに好かれようと、嫌われようと、自分のやるべきことをやった。そのことは分かってもらいたい」

 アンソニーがいた時期のニックスを取材し続けたライターの1人として、彼のそんな言葉は間違っているとは思わない。

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杉浦 大介

1975年、東京都生まれ。高校球児からアマボクサーを経て、フリーランスのスポーツライターに転身。現在はニューヨーク在住で、ボクシング、MLB、NBAなどを題材に執筆活動を行う。主な著書に「日本人投手黄金時代 メジャーリーグにおける真の評価」(KKベストセラーズ)、「イチローがいた幸せ」(悟空出版)。

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