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「20人集まれば4~5人やりたがる」 子供がGKに憧れる“先進国”オランダと日本の違い

日本にはまだ“GKの魅力”を発信できる人材が少ない

 マツダ時代に、スポーツメーカーの主催で小中学生が対象のクリニックに参加した。

「100人くらい集まってもGKは4人くらい。しかも身長の低い子ばかり。でも僕が話をして30~40分くらいすると、僕もやりたいという子がどんどん出てくるんです」

 やはりまだ日本には、GKの魅力を発信できる人材が少ないのかもしれない。

 アマチュア時代にマツダ(現サンフレッチェ広島)に加入したディドは、その後読売クラブ、トヨタ自動車を経てプロの時代を迎えた。Jリーグでも名古屋グランパスエイト(当時)で3年間、ジュビロ磐田、コンサドーレ札幌(当時)でそれぞれ2年間プレーをして、41歳の時に引退した。

「グランパス時代の94年には、ゴードン・ミルンの後任監督に誰かいないか、とクラブから相談を受けました。PSVからオファーを受けた時に話したフース・ヒディンクさんとコンタクトを取りました。彼は1週間くらい日本に滞在して、一緒にゴルフや食事をして話を進めましたよ。返事は『もう少し待ってくれ』ということだったんですが、帰国したらオランダ代表監督に就任してしまいました」

 代わりに名古屋にやって来たのが、アーセン・ベンゲルだった。

(加部 究 / Kiwamu Kabe)

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加部 究

1958年生まれ。大学卒業後、スポーツ新聞社に勤めるが86年メキシコW杯を観戦するために3年で退社。その後フリーランスのスポーツライターに転身し、W杯は7回現地取材した。育成年代にも造詣が深く、多くの指導者と親交が深い。指導者、選手ら約150人にロングインタビューを実施。長男は元Jリーガーの加部未蘭。最近、選手主体のボトムアップ方式で部活に取り組む堀越高校サッカー部のノンフィクション『毎日の部活が高校生活一番の宝物』(竹書房)を上梓。『日本サッカー戦記~青銅の時代から新世紀へ』『サッカー通訳戦記』『それでも「美談」になる高校サッカーの非常識』(いずれもカンゼン)、『大和魂のモダンサッカー』『サッカー移民』(ともに双葉社)、『祝祭』(小学館文庫)など著書多数。

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