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ラグビー選手・稲垣啓太 「笑う」とか「笑わない」とかじゃない、29歳の思考と本音

大学時代の経験が今の稲垣啓太を形作った【写真:荒川祐史】
大学時代の経験が今の稲垣啓太を形作った【写真:荒川祐史】

思考の客観性を身に付けた大学時代の経験「2つ、ありますね」

――そう謙遜されますが、今話して頂いた野球解説の説明でもわかる通り、稲垣選手は自分をもう一人の自分が見ているような客観的、俯瞰的な見方をして、アウトプットしていることが印象的です。これはアスリートに限らず、難しいこと。なぜできるようになったのか、ご自身ではどう分析されますか?

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「2つ、ありますね。まず1つ目は大学(関東学院大)時代に遡るんですけど、僕は4年生の時に主将を任されたんですね。前年度は大学選手権でベスト4まで行ったんですが、僕がキャプテンを任された年はリーグ戦を全敗で終えて、2部まで降格させてしまったんです。『やってしまったな』という後悔の念も強かったんですけど、それが『なぜだろう』と考えました。周りをどうにかするように動いたんですけど、周りをどうこうすることばっかり考えていて。例えば、監督と選手をつなげるようにとか、です。

 そういったことばかりしていくうちに、自分自身のことが全くできてなかったと思ったんですね。自分のことが全くできていない人間に何かしろと言われても、それは説得力はないですよね。自分の言った言葉に責任が宿ることは理解していましたし、それを客観的に見た時に全くできていなかった。それは他の学生たちも納得しないよな、と。まず自分が喋ること、周りに伝えようとする時、自分がその行動をできているかどうかを確認するようにしましたね。それができてからやっと発言する権利があるんじゃないか。そういったことを考えながら、話すようになったのが一つです。

 もう一つは、物事を順序立てて考えられるようになったことが、話がスムーズにできるようになった一つの要因かなとも思うんですね。また大学時代の話なんですけど。当時の関東学院大の春口先生(春口広監督)が、自分の講演会に度々連れていってくれたんですね。200、300人の参加者がいる中で『俺、ちょっとトイレ行ってくるから、15分くらいつないでおいてくれ』というシーンを何度も作って……いただいた、と言った方がいいですかね。まあ、“作られた”んですけど。

『これは無茶ぶりが来たな~』と思いますよね。もちろん、自分のことをある程度紹介しないといけない。自分が何のために今ここに立っているのか、紹介しないといけない。でも、春口先生より目立ちすぎてもいけない。先生のこともある程度立てないといけない。いい状態でお渡ししないといけない……。そういう経験から学んでいって、少しは喋れるようになってきたんじゃないかという感じはしますね」

――稲垣選手が持つ客観性のバックボーンが見えたような気がします。そうした背景もあってか、言葉をすごく大切にしている選手と感じます。アスリートとして公の場で発する言葉の重みをどう捉えていますか?

「もちろん、意識はしますよ。先ほども言いましたけど、自分の出した言葉にどうしても責任が宿りますから、変なことは言えないですよね。自分が全く思ってもないことを言ったって『コイツ、何言ってるんだ』となるだけでしょうし。自分の口から出る言葉は本当にそれを思っていて、自分がやってきたことに基づいて話しているだけであって。じゃないと、説得力もないでしょうし、伝わることもないでしょうし」

――こういう論理的な話しぶりは頭が切れるビジネスマンと話しているのと近い感覚です。

「僕がビシネスをやったら、一瞬で終わるでしょうね」

――ビジネスをしても大成しそうな気がしますが……。自分の思いを伝える時に意識していることはあるのでしょうか?

「ゆっくり喋るようにはしていますかね。あまり早口でわーっと言っても、見た目もこんな感じなので、ちょっと威圧感を与えちゃう。なので、なるべくゆっくりで。でも、人によって喋るタイミングも変えないと、と思っていてですね。小学生、中学生、高校生といろんな場所で講演をやらせて頂くこともあるんですが、小学生に1時間、堅い話をしてもおそらく集中力が続かないんです。低学年、中学年、高学年で反応もまた全然違いますし。

 じゃあ、どうしたら興味を持ってもらえるのか、惹きつけられるのかと考えた時、なるべく質問を投げかけてあげたり、飽きさせない項目を1つ用意してあげたり。ラグビー選手なので、ラグビーについて主に話しますけど、『ラグビー知っている人ー!』『オレのこと知っている人ー!』と言ったり、ちょっとふざけてみたり。親御さんも参加して頂いてますから、親御さんに向けてのメッセージもありますし。喋ることについてはすごく考えますね」

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