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「これぞラグビー、これがラグビー」 日本―サモア戦の試合後のピッチにあった“ノーサイド”

連日熱戦が繰り広げられているラグビーワールドカップ(W杯)フランス大会。「THE ANSWER」は開幕戦から決勝戦まで現地取材するカメラマン・イワモトアキト氏のフォトコラムを随時掲載する。今回は28日(日本時間29日)の日本―サモア戦から。

肩を落とすサモアのD. パイアアウアに、手を差し伸べるラブスカフニ【写真:イワモトアキト】
肩を落とすサモアのD. パイアアウアに、手を差し伸べるラブスカフニ【写真:イワモトアキト】

ラグビーW杯フランス大会 カメラマン・イワモトアキト氏のフォトコラム

 連日熱戦が繰り広げられているラグビーワールドカップ(W杯)フランス大会。「THE ANSWER」は開幕戦から決勝戦まで現地取材するカメラマン・イワモトアキト氏のフォトコラムを随時掲載する。今回は28日(日本時間29日)の日本―サモア戦から。

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 試合終了の笛とともにピッチに倒れ込むサモアのD.パイアアウアに、ラブスカフニが手を差し伸べた。うつむいていたD.パイアアウアが顔を上げる。目と目が合う、互いの健闘を認めあう、言葉はいらない。全力で戦った者たちだけの世界が、試合後のピッチにはある。

 まさに死闘だった。28-22、1トライ、1ゴールで逆転される。試合終了間際のサモアの怒涛の攻撃に日本は耐えて、耐えて、耐え抜いた。すでに1敗のサモアにとって、日本戦の負けは予選敗退を意味する。ラスト5分の攻防は、絶対に負けられない男たちのぶつかり合いだった。

ラスト5分の攻防、負けられない戦いがピッチで繰り広げられた【写真:イワモトアキト】
ラスト5分の攻防、負けられない戦いがピッチで繰り広げられた【写真:イワモトアキト】

 最後の最後まで戦い抜いた、お互いのベストを尽くした上での結果だったからこそのノーサイド。手を差し伸べ、抱きしめ、目と目が合えば、それだけで十分だ。ラグビーはその肉体を通して会話が通じる。だから彼らに言葉はいらない。これぞラグビー、これがラグビー。

サモアのT. マクファーランドと互いの健闘を讃えあうライリー【写真:イワモトアキト】
サモアのT. マクファーランドと互いの健闘を讃えあうライリー【写真:イワモトアキト】

■イワモト アキト / Akito Iwamoto

 フォトグラファー、ライター。名古屋市生まれ。明治大を経て2008年に中日新聞入社。記者として街ネタや事件事故、行政など幅広く取材。11年から同社写真部へ異動。18年サッカーW杯ロシア大会、19年ラグビーW杯日本大会を撮影。21年にフリーランスとなり、現在はラグビー日本代表の試合撮影のほか、JAPAN RUGBY LEAGUE ONEオフィシャルフォトグラファーを務める。

(イワモト アキト / Akito Iwamoto)

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