渋野、申に「勝てるのは練習量だけ」、努力を信じて粘り

　ラウンド中、キャディーと食べ物やプライベートの会話で和む。バーディーラッシュを見せた最終日は「楽しく回れたかなと思います」と満足げ。恩返しの女王を決め「ハグしました、最後」と笑った。

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　2年前は2勝で賞金女王に輝いたが、今回は7勝。それでも、渋野、申と最終戦までもつれ込む接戦だった。大会前に「一番、注意したい」と挙げたのは、彗星のごとく現れた渋野の勢い。何を起こすかわからない不気味さを感じていた。

「見ている方はとても面白かったと思うんですけど、私もそうですが、申ジエさんも渋野さんもプレッシャーを感じるところがあったと思う。最後に（3人とも）同じだけプレッシャーがあった。これだけ練習してきた中で、最後にちょこっとしたところでいい結果が出た。（自分が）本当に勝てるのは練習量だけかなと。2人に勝てて嬉しいし、2人のおかげでここまで頑張れたので感謝しています」

　ツアー屈指の練習の虫。連日、日が暮れまで球を打つのはお馴染みの光景だった。しかし、今季は乗ったタクシーの交通事故で腰を痛めたほか、左手親指痛の影響で9月には5週間休養した。「ゴルフが嫌になった時もある」。手首痛、体調不良も経験。1か月もゴルフから離れるのは初めてだった。

「今までは連続で試合に出た方が稼げるじゃんって思っていたけど、集中力もなくなりますし、体力的にもしんどい。疲れた時に集中力がなくなってくると、ゴルフの一打への集中力もなくなってしまう。ある程度休んでパフォーマンスを下げないことが大事と思った」