予選落ち寸前…60位から1日で6位 20歳・菅楓華が大会コース新64「初めてで不思議な感じ」勝てばツアー初の大逆転
女子プロゴルフの国内ツアー、アース・モンダミンカップ第3日が28日、千葉・カメリアヒルズCC(6688ヤード、パー72)で行われた。首位と12打差の60位から出た20歳の菅楓華(ニトリ)が、8バーディー、ボギーなしの64で回って通算6アンダーとし、首位の河本結(RICOH)に4打差の6位に浮上した。フィニッシュをしっかり取ることを意識してショットが復調。自己ベストと大会コースレコードタイをマークし、予選通過ライン上から一気に優勝争いへ加わった。このまま初優勝を飾れば、同ツアーでは前例のない大逆転劇になる。

アース・モンダミンカップ第3日
女子プロゴルフの国内ツアー、アース・モンダミンカップ第3日が28日、千葉・カメリアヒルズCC(6688ヤード、パー72)で行われた。首位と12打差の60位から出た20歳の菅楓華(ニトリ)が、8バーディー、ボギーなしの64で回って通算6アンダーとし、首位の河本結(RICOH)に4打差の6位に浮上した。フィニッシュをしっかり取ることを意識してショットが復調。自己ベストと大会コースレコードタイをマークし、予選通過ライン上から一気に優勝争いへ加わった。このまま初優勝を飾れば、同ツアーでは前例のない大逆転劇になる。
菅は取材陣に囲まれると、微笑みながら言った。
「初めてのことなので、不思議な感じです」
60位からのインスタート。4ホール目の13番パー3で初バーディーを決めると、14番パー5では1メートル、15番パー3では12メートルのパットを沈めた。この3連続バーディーで勢いの乗った菅は、18番パー5でもスコアを伸ばし、後半のアウトでも4バーディーを奪った。
「今日はショットの感覚が戻ってきました。このところ弱気になって右ペラ(ボールをミートしきれず、右に曲がる)のミスが多かったので、しっかり振り切ってフィニッシュを取ることと、前に踏み込むことを意識したことが良かったです」
もともとはショットメーカーで、プロ2シーズン目の今季は開幕戦から2試合連続2位、4試合連続トップ10入り。「2005年度生まれの世代では最も優勝に近い存在」と見られていた。だが同世代1号優勝は、前週のニチレイレディスで入谷響が達成。菅は「うれしかったですけど、『私も頑張ろう』と思いました」と振り返った。
そして、今大会は第2日の最終ホールでバーディーを決め、予選通過ライン60位で決勝ラウンド進出。そこから急浮上で優勝争いに加わったことを踏まえ「このチャンスをつかみ取りたいです」と言葉に力を込めた。
4日間大会で、予選を下位で終えての大逆転優勝は、1991年の宝インビテーショナルで森口祐子が33位からひっくり返したのが過去最大。菅が60位から頂点に立てば、ツアー史上に名を刻むことになる。
(柳田 通斉 / Michinari Yanagida)