5.28ダブル世界戦へ会見

　ボクシングのダブル世界戦興行に出場する選手たちが26日、神奈川・横浜市内のホテルで会見した。28日に横浜BUNTAIで行われ、IBF世界スーパーフェザー級3位・力石政法（大橋）は同級1位エドアルド・ヌニェス（メキシコ）と王座決定戦を行う。興行はNTTドコモの映像配信サービス「Leminoプレミアム」で有料生配信。戦績は30歳の力石が16勝（11KO）1敗、27歳のヌニェスが28勝（28KO）1敗。

　力石は大一番の前でも笑顔が多く、順調ぶりを窺わせた。「練習環境も最高で不自由なく練習させていただいてきた。悔いなくパーフェクトに練習できた」と感謝。「試合ではパフォーマンスを発揮して勝つだけです」とマイクに力を込めた。

　昨年3月に敵地イタリアで行われたWBCシルバー王座戦で12回TKO勝利。土壇場の逆転劇だった。同7月にLUSH緑ジムから大橋ジムに移籍後2戦目で世界戦を迎える。「心境は『今までと一緒』と言ってきたけど、やっぱり少し違いますね。世界戦なので。高揚感があります。身近に人がいてくれるのがありがたい。イタリアでは孤独だった。この時期は寂しさみたいなものがある」と笑った。

　相手はKO勝率100％。初めて対面し「喋りも喉が渇いている感じではない。今から水を抜くのでは」と急ピッチの減量を予想し、「紳士的な選手。全部KOは本当に素晴らしい。リスペクトしていますし、28日はリスペクトを込めてしっかりとKOで勝てれば」と宣言した。

　岡田誠一、鈴木康弘両トレーナーの2人体制で指導を受け、パワーとテクニックの両面から実力アップ。「リミットは見えているのでこの後は少し休んで、軽く動いて計量に備えたい」と減量も順調だ。欧米人の体格に適するため、海外で盛んなスーパーフェザー級。層が厚く、日本人には世界挑戦も難しい。そんな決戦のリングに決意をもって上がる。

「ずっとボクシングをしてきて、それが人生そのものだった。周りと違ってやりたい時にやりたいことができない。自分を律してやってきた。それを繰り返して、繰り返してここまできた。全てはこの日のため。100かゼロの世界。世界王者以外はゼロ。100になるようにやるだけ。相手は強いけど、一番は自分に勝つこと。自分に勝たないと世界王者にはなれない」