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北口榛花、計測トラブルの裏側で心優しい配慮 不運なバハマ選手に「嫌いにならないで、また日本に来てね」【セイコーGGP】

陸上のセイコーゴールデングランプリ(GGP)が18日、東京・国立競技場で行われ、女子やり投げは北口榛花(JAL)が64メートル16で優勝した。パリ五輪金メダリストの実力を発揮し「ちょっとほっとした」と安堵。試合中には2人の選手の試技がやり直しとなるアクシデントが発生したが、その裏にあった海外選手とのやり取りも明かした。

北口榛花【写真:奥井隆史】
北口榛花【写真:奥井隆史】

陸上セイコーGGP

 陸上のセイコーゴールデングランプリ(GGP)が18日、東京・国立競技場で行われ、女子やり投げは北口榛花(JAL)が64メートル16で優勝した。パリ五輪金メダリストの実力を発揮し「ちょっとほっとした」と安堵。試合中には2人の選手の試技がやり直しとなるアクシデントが発生したが、その裏にあった海外選手とのやり取りも明かした。

 母国を舞台にして、女王の底力を見せつけた。1投目に61メートル41を記録し、1位につけていた北口は5投目、国立競技場で巻き起こった手拍子を背にやりを放つと、ぐんぐん伸びていった。64メートル14のビッグスロー。観客から大歓声を受けた。

 試合後には「完璧ではないけど、それでも64メートルを投げられたことはちょっとほっとした」と安堵。「5投目は『きたな』というタイミングで投げられたけど、やりが真っ直ぐではなかったので、もうちょっとやりに全部のエネルギーを乗せることができれば飛ぶと思う」。さらに記録を伸ばす余地も残した手応えを口にした。

 競技中にはアクシデントが発生した。リーマ・オタバー(バハマ)と村上碧海(日体大)の3投目がやり直しに。日本陸連によると「計測結果に疑義が生じた」という計測トラブル。特にオタバーは62メートル超の投てきで1位に躍り出たはずが、不運な展開に。

 北口は「かなり良い記録が表示されてやり直しになってしまった。なので『嫌いにならないで。また日本に来てね』って言いました」と裏話を明かした。心優しい女王はパリ五輪当時も愛らしいキャラクターで話題になったが、ホスト国の選手としての配慮も忘れない。

 前日会見では「初戦では北口榛花の虚像が見えた」と今季の状態が万全でないことを口にしていたが、この日は「うっすら、ちゃんとした像が見えてきたので良かった」と笑顔を見せた。ただ「自分が投げたいのは60メートルとかそういう記録ではない」と全く満足はしていない。

 今季は9月に東京で世界陸上が開催される特別なシーズン。「自分は試合を通じてレベルアップしていくタイプ。1試合1試合課題を持って、良い方向に向かう試合が多くなれば」。母国で開催される大舞台に向けて一歩一歩前進していく。

(THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂 / Kaho Yamanobe)



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