井上尚弥VSカルデナス

　ボクシングの世界スーパーバンタム級（55.3キロ以下）4団体統一王者・井上尚弥（大橋）が4日（日本時間5日）、米ネバダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナでWBA世界同級1位のラモン・カルデナス（米国）との4団体防衛戦に臨み、8回45秒TKO勝ちした。試合から5日経過もファンの間では熱は収まらず。海外メディアは井上のTKOを収めた衝撃の写真など随時発信。多くの反響が寄せられていた。

　井上は2回にまさかのダウンを喫しながら、6、7回はラッシュで追い込み、8回でカルデナスを仕留めた。大逆転の展開でラスベガスの観客を沸かせ、各国のメディアもこの試合に酔いしれた。

　米興行大手トップランク社の公式Xは試合中のシーンを発信してきたが、試合直後の1枚が大きな反響を呼んだ。

　顔にあざが浮かんだ井上とカルデナスが、肩を組んでお互いの健闘をたたえた場面。井上は穏やかな笑みを作り、敗れたカルデナスも右手を上げてガッツポーズをとった。スポーツマンシップを感じる1枚は10日現在2.2万の「いいね！」がつき、井上のダウンシーンやTKOシーンよりも多かった。

　米スポーツ専門局「ESPNリングサイド」のXはTKO寸前の1枚を投稿。井上のラッシュにカルデナスはフラフラで顔も歪み、ロープに押し込まれた状態に。強烈な写真には海外ファンから「これぞボクシングだ！」「今年一番のパフォーマンス！」などの反響が届いた。

　破壊力ある拳でカルデナスの顔が歪み、汗が飛び散る衝撃の1枚を紹介したのは1909年創刊の老舗英専門誌「ボクシングニュース」だ。この写真は最新号の表紙となり、見出しには「INOUE WE TRUST（我々は井上を信じている）」の文字。同誌公式Xとインスタグラムは「最新刊の表紙を紹介：ナオヤ・イノウエがラスベガスを沸かせる」と記し、逆転した激戦を伝えている。