本拠地ヤンキース戦

　米大リーグ・オリオールズの菅野智之投手は28日（日本時間29日）、本拠地ヤンキース戦に先発。5回5安打無失点、8奪三振の好投で今季3勝目を手にした。強力打線を封じる見事な投球に、同僚からも「ずっとこのままでいてくれ」「衝撃的だった」と称賛の声が相次いでいる。

　強力ヤンキース打線を手玉に取った。菅野は初回、ジャッジに左前打を許し、2つの四死球も与えて2死満塁のピンチを迎える。しかしボルピを遊ゴロに仕留めて切り抜けると、この後は無四球の安定した内容。2回から3回にかけては5つの三振を奪うなど、スプリットが冴え渡った。5回無死一塁ではこの日2安打を許していたジャッジから低めへのスプリットで空振り三振。95球で5回を投げ終えた。

　この試合で2本の二塁打を放ち、勝利に貢献したラモン・ロレアーノは米メリーランド州地元局「MASN」の試合後番組に出演。「完璧に支配していた。コーナーをついていたね」と絶賛した。さらに「彼が今夜成し遂げたことであり、これからも続けることだ。ずっとこのままでいてくれ、スガノ」とこれからの好投にも期待している様子だ。

　また、この日3ランを放ち、菅野を援護したライアン・オハーンは試合後の囲みで「素晴らしいよ。素晴らしい。真ん中に1球も投げなかったと思う。コーナーを突く投球をした」と菅野の投球術を称賛。「彼は衝撃的だった。我々にとって必要なものだ。トモは傑出していたよ」と35歳の日本人投手に最大級の賛辞を送った。

　36歳となるシーズンでメジャー挑戦している菅野。ア・リーグ東地区最下位に沈み、投手事情も苦しいオリオールズの中でここまで防御率3.00と安定した投球で、重要な働きを見せている。