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完全リレーは「意識していなかった」 侍Jのピンチ救った大学生、2試合躍動した西川史礁に滲む大物感

野球の「カーネクスト 侍ジャパンシリーズ2024 日本vs欧州代表」第2戦が7日、京セラドームで行われ、日本代表「侍ジャパン」が2-0で2連勝。6投手をつなぎ、欧州代表に走者を1人も許さない完全リレーを披露した。大記録達成には危機もあった。7回無死、先頭のテラノ・セラサ外野手(オランダ)が中堅へ運んだライナー。頭から突っ込み好捕した西川史礁外野手(青学大3年)は完全試合を「意識していなかった」という。

超ファインプレーを見せた西川史礁【写真:小林靖】
超ファインプレーを見せた西川史礁【写真:小林靖】

誰もが「やられた」と思った打球…落下点に飛び込めた理由

 野球の「カーネクスト 侍ジャパンシリーズ2024 日本vs欧州代表」第2戦が7日、京セラドームで行われ、日本代表「侍ジャパン」が2-0で2連勝。6投手をつなぎ、欧州代表に走者を1人も許さない完全リレーを披露した。大記録達成には危機もあった。7回無死、先頭のテラノ・セラサ外野手(オランダ)が中堅へ運んだライナー。頭から突っ込み好捕した西川史礁外野手(青学大3年)は完全試合を「意識していなかった」という。


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 誰もが「やられた」と思ったはずだ。日本が1-0とリードして迎えた7回無死、セラサは隅田知一郎投手(西武)の3球目、低めの141キロストレートを捉え、強烈なライナーが中堅左へ飛んだ。中堅手の西川はこの打球に好反応を見せ落下点へ。更にダイビングキャッチを試みると、ボールはグラブにすっぽり収まった。

 隅田が登板した6回くらいから、走者を1人も許していないことが頭にあったという井端弘和監督は「打った瞬間やられたと思いましたよ」と記録ストップを覚悟した。ただ、視線の先の西川を見ると、同時に何かやってくれるという期待も沸きあがった。「反応していましたのでね。さすが元ショート」。西川が外野守備に取り組んだのは昨年から。1球ごとに反応する内野手の習性が、ギリギリの捕球を可能にした。

 ただ、当の西川は、完全試合が続いていたことについて「あまり意識はしていませんでした」と大物ぶりを発揮する。それよりも先に出たのが「先頭は出したくない」という基本に忠実な思いだ。

「あまり足が速いとは思っていないので、一歩目を普段から大事にしています。意識していることを発揮できたとは思います」。欧州代表のマルコ・マッツイエーリ監督も「ハードヒットした打球が中堅にばかり飛んだ。二塁打になっておかしくないボールも捕られてしまった」と西川の好守に脱帽する。

 西川は青学大1年秋から東都大学リーグ戦に出場。昨春は打率.364、3本塁打、10打点でリーグ優勝に貢献し、MVPにも選出された。その後、チームが18年ぶりに優勝した全日本大学選手権でも打率.467。侍ジャパン大学代表に選ばれ、日米大学選手権で4番を張った。

 打撃も守備も、侍のチームメートや首脳陣に高く評価されたこの2試合。精神的に動じることのない大物感も西川の魅力だ。「まずはドラフト1位指名されるのが目標。入ってからも長く活躍したい」という目標は、どんどん手の届く所へ近づきつつある。

(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)



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