Amazon プライム・ビデオで生配信、拳四朗＆井上拓真の世界戦も

　ボクシングに転向した那須川天心（帝拳）が13日、4月8日に東京・有明アリーナでのスーパーバンタム級ノンタイトル6回戦で、日本バンタム級4位・与那覇勇気（真正）と対戦することが都内の会見で発表された。試合はAmazon プライム・ビデオで生配信。WBAスーパー＆WBC世界ライトフライ級統一王者・寺地拳四朗（BMB）の3団体王座統一戦などを含む大型興行でボクシングデビューを飾る。

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　那須川はキックボクシング界の“神童”と呼ばれ、格闘技戦績は47戦全勝。9日に日本ボクシングコミッション（JBC）のB級プロテスト（6回戦以下）に合格した。相手の与那覇は12勝（8KO）4敗1分けの32歳。攻撃型で破壊力のあるパンチを売りにしている。

　会見には多くの報道陣が殺到し、ライトアップされた中で一人ひとり登壇。那須川はグレーのスーツにシャツを出した装い。髪も金から銀に染め、両手を広げて派手にポーズを取った。豪華な会場で華々しく意気込みを語った。

那須川「始めまして那須川天心です。今回の試合はボクシングからの果たし状だと思っている。しっかり勝って証明して、尊敬だったり、覚悟をしっかり持ってボクシングと戦おうと思うので応援よろしくお願いします」

与那覇「この試合を決めていただいた関係者の方々、本当にありがとうございました。自分は普段からビッグマウス。俺の時代が来るとか、俺は世間知らずだけど世間がそのうち俺を知ると言っている。今からボクシングを始める人、沖縄の人に勇気を与える試合をしたい」

　大型興行となった。寺地がWBO王者ジョナサン・ゴンサレス（プエルトリコ）と3団体統一戦で激突する。昨年11月に京口紘人（ワタナベ）からWBAスーパー王座を奪い、日本人5人目の複数団体王座統一に成功した。3団体統一なら、井上尚弥（大橋）に次ぐ日本人2人目の快挙だ。ゴンサレスは寺地―京口戦のセミファイナルで岩田翔吉（帝拳）の挑戦を退け、2度目の防衛に成功した。

　さらに尚弥の弟でWBA世界バンタム級2位の拓真（大橋）が、同級3位リボリオ・ソリス（ベネズエラ）と同王座決定戦を行う。2018年12月にWBC同級暫定王座に就いたが、19年11月に正規王者ノルディ・ウーバーリ（フランス）に敗れて団体内の王座統一に失敗。世界王座返り咲きを目指し、再起後は国内の実力者に4連勝した。同級4団体統一を果たした兄が王座を返上し、空位となった王座を元WBA世界スーパーフライ級王者のソリスと争う。

　他にも前日本フェザー級王者でIBF世界同級3位・阿部麗也（KG大和）が、同2位キコ・マルチネス（スペイン）と挑戦者決定戦を実施。勝てば王者ルイス・アルベルト・ロペス（メキシコ）への世界挑戦権を得る。WBOアジアパシフィックウェルター級タイトルマッチとして、王者・佐々木尽（八王子中屋）と挑戦者・小原佳太（三迫）の国内屈指の好カードも組まれた。

　興行はAmazon プライム・ビデオにて「Prime Video presents Live Boxing」の第4弾として独占生配信される。日本のプライム会員は追加料金なしで視聴可能。これまで昨年4月の村田諒太（帝拳）―ゲンナジー・ゴロフキン（カザフスタン）戦、同6月の尚弥―ノニト・ドネア（フィリピン）戦、寺地―京口戦の全3回が生配信され、いずれも大きな反響を集めた。