クレー21連勝中の赤土の帝王を止めた、海外ファン「テニスの究極的な姿だ」

　男子テニスのマドリード・オープンは11日（日本時間12日）、シングルス準々決勝が行われ、世界ランク1位のラファエル・ナダル（スペイン）がドミニク・ティエム（オーストリア）に5-7、3-6で敗れた。クレーコートで21連勝中だった赤土の帝王を破ったティエムは17本に及ぶ絶品ラリーを展開。ATP公式中継サイト「テニスTV」が動画付きで公開すると、海外ファンに「何度も見てしまう。これは必見だ！」「テニスの究極的な姿だ」「永久保存版のラリーに認定だ」と喝采を沸き起こしている。

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　ついに赤土の帝王を止めた。ティエムがナダルを破った。なかでも、ファンをクギ付けにしたのは一本のラリーだ。

　ティエムのサービスから展開されると、強烈なフォアハンドの応酬となった。5本、10本と譲らない。15本目、ティエムがナダルの左サイドの強烈に打ち込んだ。懸命に追いついてナダルはストレートに返し、これがサイドラインいっぱいに入る。スーパーショットに一気に観客は沸いたが、まだ終わらない。

　ティエムも必死に追いかけて打ち返すと、今度は前進していたナダルがネット際に巧みに落とした。勝負ありか――。そう思われた次の瞬間だった。ティエムは猛然とダッシュし、地面スレスレで打ち返し、ネット際のナダルを嘲笑うかのように19本目のショットで無人のサイドライン際に決めてみせたのだ。

　ファン大興奮の19本のラリーの一部始終をATP公式インスタグラムは「大会最優秀ラリー？ それとも、年間最優秀ラリー？ ワオ！ ドミニク・ティエムが信じられないようなテニスを披露し、ラファエル・ナダルの21試合に及ぶクレーコート連勝記録に終止符を打った」と称賛の言葉とともに動画付きで伝えている。