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韓国でホールド王になった日本人右腕「野球が全然違う」 杉本幸基が“韓流”に染まるまで…最愛アイドルから返事も

試合で力投する杉本【写真:KTウィズ提供】
試合で力投する杉本【写真:KTウィズ提供】

「構えているところに投げなくても…」ロボット審判の意外な攻略法

 チームのエースで、東京五輪やワールド・ベースボール・クラシックの韓国代表でもあったコ・ヨンピョ投手ら、同僚選手に打者の構え方によるタイプの見分け方などを聞いた。自分で配球を考えながら、投球を作っていけるようになるまで時間がかかったのだという。

「違う言い方をすると、構えているところに投げなくてもストライクになるんです」。捕手の動きが、判定に影響することがないためだ。「真ん中付近に構えたところから、高めやちょっと横にそれてもストライクになる。なので投手がある程度調整しながら投げていく感じですね。自分が打者を抑えてきたやり方と、流れが全く違ったんです」

 日本での杉本は、カットボールを左右のゾーンギリギリに投げることが多かった。ただ韓国のABSでは、本塁の真ん中付近と捕手寄り、2か所に設けられたセンサーを通過して初めてストライクとなる。「特に左右が狭いので、日本と同じようにやると全部ボールになってしまうんです。打者もわかっているから手を出さない」。ABSの“攻略法”を考えた結果行きついたのが、高めを生かすこと。ただ力いっぱい腕を振った直球を高めの思ったところに投げるのは、想像以上に難しかった。

「日本だと、見逃しが取れる低めに真っ直ぐを投げろっていう指導が主流じゃないですか。でもここでは、カットボールも高めに投げる。やったことがないので感覚のずれが結構あったんですけど、だいぶうまくなった気がします」。やがて同僚にも、コツを聞かれるほどになった。

 展開されているのは、一般的なイメージ通りのパワー野球。打球速度も、日本より速いのではないかと感じる。実は5月の登録抹消も、右ひじに打球が当たったのが直接のきっかけだった。

「小さめのバッター相手に『打ち取った』と思っても、ピッチャーの横を抜けていくのがめっちゃ速く感じるんです。バットの先なのに、ボテボテにならないというか。ショートゴロだろうという打球が、芯でとらえられたみたいな勢いで転がっていったり、ボールが違うのかなと思うくらいです」

 KBOリーグは、極端な打高投低が長年続いている。その理由にも思い当たる部分がある。「僅差の場面でも、外野が結構後ろに下がってるんです。走者二塁でヒットを打たれて、本塁でアウトだ!と思ってもなかなかチャージしてこないので還られる。一塁から中前に抜かれたヒットで三塁まで行かれるとかも結構ありますね」。さらに記録員の判定も野手寄りで、エラーがなかなかつかないという側面もある。日本とは感覚が全く違う防御率も「気にしないようにしてました」。違うのは当たり前。ここにある野球を受け入れ、適応してきた。

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