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巨人ドラ2が豪州で知った「前向き」の意味 2軍球団へのレンタルで無双中…山田龍聖が7800kmの彼方で示した可能性

まだ1軍登板のないプロ野球・巨人の4年目ドラ2左腕が、ウエスタン・リーグで圧倒的な成績を残している。24歳の山田龍聖投手は今季、くふうハヤテに6月末までの予定でレンタルされ、9試合で2勝2敗、防御率1.79とエース格の働きを見せている。苦闘が続いたプロ生活で、ついに殻を破りそうな働きを見せているのは、昨オフに派遣された豪州ウインターリーグでの経験も大きいという。東京から7800キロの彼方で、一体何があったのか。

150キロを軽々超えるストレートが魅力の山田【写真:羽鳥慶太】
150キロを軽々超えるストレートが魅力の山田【写真:羽鳥慶太】

1軍経験のないまま終えた3年目、オフに豪州で重ねた奪三振

 まだ1軍登板のないプロ野球・巨人の4年目ドラ2左腕が、ウエスタン・リーグで圧倒的な成績を残している。24歳の山田龍聖投手は今季、くふうハヤテに6月末までの予定でレンタルされ、9試合で2勝2敗、防御率1.79とエース格の働きを見せている。苦闘が続いたプロ生活で、ついに殻を破りそうな働きを見せているのは、昨オフに派遣された豪州ウインターリーグでの経験も大きいという。東京から7800キロの彼方で、一体何があったのか。

 山田は秋広優人内野手、京本眞投手とともにアデレード・ジャイアンツに派遣された。メジャー経験のある選手や豪州代表とともに腕を磨くリーグで、豪州の選手たちのマインドにも影響を受けた。「ポジティブに、前に前にという感じがありますよね」。中でもクリス・アダムソン監督の言葉が、今でも頭に残っているという。

「『Dominate The Controllable』と言われたんです。『自分にコントロールできるところを支配しろ』ということですね」。山田は自分に置き換え、意味を考えた。

「それまでは、打たれると自分に理由を向けがちだったんですが、相手が良かったというケースもあります。だったらまず、自分にコントロールできるのは打たれた後の投球だと。大量失点しても、もうそれは帰ってこないじゃないですか。だったら次のイニング、次の試合へしっかり意識を向けないといけないということだと思います」

 投げながら、その意味をつかんでいった。最後の登板となった12月20日のシドニー戦は5回を1失点、7奪三振の快投。自分のできることに意識を向け続けた結果だった。

 豪州での成績は、6試合に先発し1勝2敗。防御率は4.91だったが、25回2/3を投げてイニングをはるかに超える43三振を奪った。防御率と奪三振が釣り合っていないようにも見えるが、これには理由があった。

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