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日本では未導入“ロボット審判”はやりやすい? 元DeNA右腕が体験した最先端…徹底的に白黒「恨むとか…」

お立ち台でファンの声援を浴びる京山(左端)【写真:羽鳥慶太】
お立ち台でファンの声援を浴びる京山(左端)【写真:羽鳥慶太】

ピッチクロックで見えた限界「3回までと決めています」

 韓国にはフォークボールを持ち球にしている投手が少ない。国際大会でも日本の投手が投げるフォークは武器になると言われて久しいが、実際に韓国の打者に投げてみると「(スイングが)止まる打者は止まりますね」と感じた。「日本のほうが、今のボールは振ってくれたなと感じることもあって……」。それには韓国プロ野球が導入している「ABS」(機器によるストライク、ボールの判定システム)の影響もあるという。

 米大リーグのように、選手のチャレンジによって機械判定を利用するのではなく、ここでは判定を全て機械が行い、球審はそれを伝えるだけ。ボールが人間の目にどう見えたかではなく、センサーを通過しているかが全てだ。「低めがきっちりしているんです。日本のほうが(捕手の)フレーミングとかで、低めは少し広く(ストライクを)取ってくれることがあるので」。ゾーンの違いを言葉にすると――。

「高めは広く感じます。抜けたスライダー、カットボールとか、抜けたフォークもストライクになったり。横は韓国のほうが狭く感じますね。日本のほうが0.5個分、いや1個分広いのかなと思います」

 さらに、設定された場所に行けばストライクを取ってくれるという“枠”の中で投げるのは「やりやすいです」と感じている。「審判を恨むことがなくなるじゃないですか」。他にも韓国の1軍には、映像によるハーフスイングの判定システムもあり、その場で白黒をつけて試合を進めていくスタイル。京山にとっては「不信感がないので。僕はいいと思います。カーッとなってプレーに影響することもないので」と、いいことばかりだという。

 また日本との違いでいえば、WBCで話題となったピッチクロックやピッチコムも韓国ではすでに導入済み。投球間隔の設定は、走者がいない場合が18秒、いる場合が23秒と大リーグより3秒長いこともあり、京山の場合はルーティンを削るなどの修正は不要だった。問題はサインが合わなかった時だ。

「(変えてほしいと)首を1、2、3回振って、4回目いこうとしたらもう間に合わないので、3回目のサインまでで『これで行こう』って決めていますね。意図と違うサインが来てもです」

 この経験も、1軍での苦闘から得たものだ。開幕から1軍のリリーフで起用され、10試合で0勝1敗1ホールド。防御率7.59。5月9日に登録抹消されてからは、2軍で投手統括コーディネーターの金村暁氏(昨季まで阪神コーチ)にもアドバイスを受けながら、フォームのブレを減らす修正に取り組んでいる。「もうちょっと肘を使うことと、しっかり前足に体重を乗せようという2つをやっていますね」。韓国まで来たからには、DeNAでの自分とは違う自分を作りたいのだという。

「毎年毎年、それはずっと思ってます。日本でもいろんな先輩と『良い時に戻ろうとしたら絶対ドツボにはまる』とよく話していて。やっぱり何かを毎年変えていかないとダメなんです。毎年何かをレベルアップするように。なので戻そうという意識はないですね」。異国で伸びたプロ野球人生を有意義なものにしようと、もがき続けている。

(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)

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