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社会人侍ジャパン4番ら 野球部出身のプロ営業集団が考える“他の部活より強いこと”

ギグセールスで営業を務める高島氏。独立リーグ・香川では150キロを計測し、最多勝を獲得するなど投手として活躍した【写真:ギグセールス提供】
ギグセールスで営業を務める高島氏。独立リーグ・香川では150キロを計測し、最多勝を獲得するなど投手として活躍した【写真:ギグセールス提供】

ビジネスに活きている野球での挫折経験は…

――3人とも野球では高いレベルで活躍しましたが、補欠だった経験や、挫折の体験がビジネスに活きていることはありますか。

大谷「学生時代に補欠になった経験がありますが、何とかして一発花を咲かせてやろうという気持ちは強くなった。負けず嫌いさ、何より向上心がついたと思いますが、ビジネスでも強みになっていると思います」

高島「僕も控えの経験がありますが、控えはチャンスがほぼ1回しかない。その1回に向けて、いかに準備して結果を残すかを常に考えますよね。営業の一発勝負の場面では、その経験を活かせていると思います」

沓掛「僕は社会人1年目、ずっと試合に出られませんでしたが、そこで人間的に強くなった感じがします。どん底を見るような経験でしたが、挫折していないエリートよりも、挫折している人の方が苦難に直面しても折れない。ビジネスでうまくいかないことも多いですが、簡単には辞めない気持ちはあると思います」

――高いレベルでの挫折経験が、今の強いマインドに活きているんですね。社会人、独立リーグ時代のエピソードはありますか。

大谷「独立リーグ3年目にMVPを獲得して、NPBの調査書も4球団くらい来ました。少なくとも育成でドラフト指名される雰囲気だったけれど、指名されなかった。当日は一般の方もいる中でのパブリックビューイングだったので、公開処刑みたいな感じ。人生で一番泣きましたね。あれから、それ以外は『大したことないな』と思えるようになりました」

高島「僕は社会人を辞めて独立リーグに行った。所属していたセガサミーは企業として安定していたので、辞めてまで挑戦したのにドラフト指名されなかったのは、やっぱり悔しかった。『やってきたことって正解だったのかな?』とも正直思いました。

 でも、知っている選手が何人もプロで活躍していて、彼らの頑張りを見ると『僕も負けてられないな』と今は思えます。野球で勝つことはできないけれど、彼らの給料などを目標にして、別の仕事でそのレベルに達したら、追いついたことになると思って頑張っています」

沓掛「僕は社会人3年目に初めて個人タイトルを獲得できましたが、試合に全く出られなかった1年目の経験が大きいと感じています。当時は『周りが見えていない』『気が利かない』と人間性についても指摘されて、プレー外でも苦しい思いをした。

 それを乗り越えたから『もう何でもいけるな』というマインドになりました。今もきついことは当然ありますが、あの時に比べたら全然問題ない。人並み以上に根性はつきましたね」

――ほかに野球で得られたもので、今に活きているものはありますか。

大谷「他のスポーツでもそうかもしれませんが、周りを見る力は養われたと思います。例えば、塁に出て『投手の癖を盗んでやろう』と考えたり、『スライダーの時は肘が下がるな』なんて癖を見抜いたりする力は、野球をやってきたからこそついた力」

高島「僕の場合、仮に野球をやってなかったらと考えたら……多分、礼儀とかもめちゃくちゃだったと思います。人と喋るのも苦手で、ずっと陰にいるような人間だった。雰囲気作りをできるようになったり、周りに馴染めるようになったりしたのは良かった。あと、独立リーグで香川の応援団は凄く熱心に応援してくれた。そういう人たちに出会えたのは良かったですね」

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