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「足の速さ」は才能、遺伝だけではない ボルトに学んだ“陸上未経験者”が挑む「走り革命」

ラグビー部員に1時間指導、10mダッシュが平均0.15秒速くなる

 和田が追求してきたスタートダッシュのテクニックは、陸上競技でのトレンドと合致していた。

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「簡単に言えば、最初の一歩を地面に擦るかどうかのギリギリで踏み出し、それでいてオーバーストライド(大きく踏み出し過ぎてしまう)にならない。それがコツになります。ここでオーバーストライドになってしまうと、もう修正が効きません」

 ビーチフラッグスで第一人者の和田のダッシュには定評があり、ある時、名門大学ラグビー部のストレングスコーチから指導の依頼を受けた。

「ラグビー部でも同じように20メートルのダッシュがテーマになっているんです」

 和田は75人前後の部員に1時間ほど指導をして、10メートルダッシュのタイムを計測した。平均で0.15秒も速くなっていた。

「物凄いですね! 今までいろんなコーチに指導してもらったけど、こんな短時間でこれほどタイムが縮まったのは初めてです」

 コーチは興奮し切っていた。

 これは和田にとっても発見でもあり、転機を示唆していたのかもしれない。

 さらに和田の背中を押したのは、Jリーグ・アカデミーの選手たちへの指導体験だった。基本的には選手たちを対象としていたのに、40~50歳代の大勢の父兄も一緒に参加してきた。

「若い選手たちだけではなく、そういう年齢になりスポーツをやめていても足が速くなりたい人がたくさんいるのは驚きでした」(和田)

 またインターハイで全国制覇をした高校の陸上部にも指導をしたが、「こんなに即効性のあるトレーニングは初めてだ」と喜ばれ、その後も和田の指導法を継続しているという。

 速く走りたい――。

 和田は、ジャマイカへ出発する前の自分と同じ思いを抱く人たちが無数に存在することを知り、使命を感じ始めていた。

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加部 究

1958年生まれ。大学卒業後、スポーツ新聞社に勤めるが86年メキシコW杯を観戦するために3年で退社。その後フリーランスのスポーツライターに転身し、W杯は7回現地取材した。育成年代にも造詣が深く、多くの指導者と親交が深い。指導者、選手ら約150人にロングインタビューを実施。長男は元Jリーガーの加部未蘭。最近東京五輪からプラチナ世代まで約半世紀の歴史群像劇49編を収めた『日本サッカー戦記~青銅の時代から新世紀へ』(カンゼン)を上梓。『サッカー通訳戦記』『それでも「美談」になる高校サッカーの非常識』(ともにカンゼン)、『大和魂のモダンサッカー』『サッカー移民』(ともに双葉社)、『祝祭』(小学館文庫)など著書多数。

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