[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

「使い捨て」批判から教育の場へ 16歳でプロ入り…MLBが高卒資格を支えるワケ、ドミニカ選手に「手助けを」

「野球選手を育てているだけでなく、若者を育てています」

 ドミニカ共和国の非営利遠隔教育機関「CENAPEC(APEC遠隔教育センター)」が発表しているデータによると、2020年2月は27球団で88人が卒業、23年2月には109人、24年2月には76人が卒業式を行ったとしている。

【注目】「この体重でも跳べるんだ」 月経異常や骨密度低下を経験、引退後に気づいた数字に縛られない体作り(W-ANS ACADEMYへ)

 2024年2月にオリオールズのエリアスゼネラルマネジャーに高校卒業資格の意義を聞いた。「彼らは我々のアカデミーに来なければ、高校の教育を受けていなかったかもしれない。このプログラムは、野球のトレーニングをしながら高校卒業資格を得るチャンスがあるというものです。我々は野球選手を育てているだけでなく、若者を育てています。野球界にずっとい続けなくても、彼らが社会に貢献できるよう手助けしたい」

 MLBが2026年に発表したデータでは、国際アマチュアフリーエージェント契約選手のうちメジャーに到達するのは6%で、44%は契約から3年以内にリリースされているという。ドミニカ共和国のサマーリーグでプレーする選手もその多くはアメリカのマイナーリーグにも届かない。

 では、ドミニカのアカデミーで高校卒業資格を得て、アメリカの大学から奨学金をもらって野球選手にというのは、どうだろうか。球団とプロ契約を結び、契約金や給与を受けてプレーした選手は、原則として同じ野球でNCAAの競技資格を失う。このため、NCAAの資格回復審査をパスする必要があり、進路変更の選択肢にはなりにくい。

(谷口 輝世子 / Kiyoko Taniguchi)

1 2 3

谷口 輝世子

デイリースポーツ紙で日本のプロ野球を担当。98年から米国に拠点を移しメジャーリーグを担当。2001年からフリーランスのスポーツライターに。現地に住んでいるからこそ見えてくる米国のプロスポーツ、学生スポーツ、子どものスポーツ事情を深く取材。近著に『なぜ、子どものスポーツを見ていると力が入るのか――米国発スポーツ・ペアレンティングのすすめ』(生活書院)ほか、『帝国化するメジャーリーグ』(明石書店)『子どもがひとりで遊べない国、アメリカ』(生活書院)。分担執筆『21世紀スポーツ大事典』(大修館書店)分担執筆『運動部活動の理論と実践』(大修館書店)。

W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
ABEMA
docomo
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集