WBCが示した国際大会の意義「野球が戦争の代わりになれば…」 9イニングの先に国越えた団結

思い出すチェコ代表監督の言葉「野球が戦争の代わりになれば……」
異なる文化を知ることで、成長の可能性がさらに広がる。ハーパーも準決勝でドミニカ共和国に勝利した後、「僕らは異なるスタイルでプレーしながら育つし、他の人のスタイルからも学んでいます。彼らのプレーの仕方が好きですし、エネルギーを築き上げていくやり方が大好きなんです」と、他国の野球から刺激を受けていると証言した。
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1次ラウンドの東京ドームからマイアミまで記者席をともにしたMLB公式のマイケル・クレア記者は国際大会の素晴らしさをこう力説する。
「野球は私たちを団結させます。話す言葉が違っても、育ちや背景が違っても、この競技を愛しているからこそ、私たちは皆一つになり、お互いに学ぶことができるのです。ベネズエラの人たちがタンボーレス(太鼓)を演奏したり、日本にはオウエンダンやお茶立てパフォーマンスがあったり……。全てのチームに独自のスタイル、独自の野球ブランドがあります。
9イニングの間、それをグラウンド上でぶつけ合います。でも、試合後には米国の選手がベネズエラの選手と抱き合っていました。9イニングの間は互いを敵視していても、終われば祝福し合えるのです。野球が私たちを一つにする。それが国際スポーツを特別なものにしています」
思い出すのは、日本と同じ1次ラウンド・プールCを戦ったチェコ代表パベル・ハジム監督の言葉だ。台湾に0-14で7回コールド負けした後の会見。悔しさを滲ませながらも「でも、私はこれが言いたい」と切り出した。
「もしスポーツが世界の戦争と置き換わることができたら。国同士の競争心にスポーツを使うことができたら。これはスポーツの素晴らしい役割だと思います。もしスポーツ、特に野球が戦争の代わりになれば、世界中の多くの人が多くの場所で友達になれると思います」
マイアミの夜。初優勝に踊り、叫び、涙するベネズエラファンの姿と、健闘を称え合う両国選手の抱擁を見て、ハジム監督の言葉が大袈裟ではないように感じた。
(THE ANSWER編集部・鉾久 真大 / Masahiro Muku)
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