[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

人口4万8000人 “海のない湘南”寒川町がストリートスポーツ世界大会を開催する理由

神奈川県高座郡寒川町。人口約4万8000人の町が今、ストリートスポーツ界で大きな注目を集めている。4月27日から3日間、BMXフラットランド、スケートボード、ブレイキンの世界大会「ARK LEAGUE」が開催されるからだ。「海のない湘南」とも言われる寒川が、なぜ「ARK LEAGUE」の開催地となったのか。

「ARK LEAGUE」オーガナイザーの内野洋平氏【写真:荒川祐史】
「ARK LEAGUE」オーガナイザーの内野洋平氏【写真:荒川祐史】

木村俊雄・寒川町長と「ARK LEAGUE」オーガナイザー内野洋平が意気投合

 神奈川県高座郡寒川町。人口約4万8000人の町が今、ストリートスポーツ界で大きな注目を集めている。4月27日から3日間、BMXフラットランド、スケートボード、ブレイキンの世界大会「ARK LEAGUE」が開催されるからだ。「海のない湘南」とも言われる寒川が、なぜ「ARK LEAGUE」の開催地となったのか。「THE ANSWER」では、木村俊雄寒川町長と「ARK LEAGUE」オーガナイザーの内野洋平氏の特別インタビューを行い、ストリートスポーツにかける熱い思いに迫る。

【注目】育成とその先の未来へ 野球少年・少女、保護者や指導者が知りたい現場の今を発信、野球育成解決サイト「First Pitch」はこちら

「寒川は神奈川県の中でも非常にコンパクトな場所で、真っ先にイメージされるのは寒川神社。その後は『…』で続かない。神社のある町。それで終わっちゃうんですよ。それでは困るなと。ただ神社がある町じゃ、住んでいる若い人がかわいそうでしょ?」

 ともすればネガティブに聞こえるかもしれない客観的な町のイメージ。それを笑顔でカラリと言い放った木村町長は、常日頃から「若い皆さんが、町の外からも集まれる、そういう街づくりをしたい」と考えていたという。そんな時、町の職員から上がった意見の1つが、BMXやスケートボードなどを楽しめるパンプトラックの設置だった。実は、東京オリンピック出場を目指す19歳の女性BMXレーサー、畠山紗英選手の出身地こそ、他ではない寒川なのだ。

「オリンピックの有望選手がいて、コンパクトな寒川らしく、若い人に喜んでもらえるスポーツ。町としてストリートスポーツを応援しながら、町のブランディングやイメージアップ、存在価値を上げていこうという中でも、正直、パンプトラックだって出来上がるまで『どんな物なのかな?』程度の知識だったんですよ。『パンプ』って言うから『ポンプ?』って聞き返したくらい(笑)。でも、出来上がってみると、利用している人たちを、自分もやってみたそうな雰囲気で見ている人がいる。あるいは、小さな子供の自転車を親御さんが支えたり、手をつないで歩いたり。人と人のつながりが生まれているんですよ。これはいい施設ができたなって思いましたね」

 ちょうどその頃、「ARK LEAGUE」の開催地を探していたのが内野だった。2013年のスタート以来、毎年神戸を開催地としていたが、来年に迫る東京オリンピックやその先の盛り上がりを見据え、2019年から開催地を関東に移そうと決意。神戸にイメージの近い横浜などが候補に挙がる中、神奈川県を通じて紹介されたのが寒川町だった。「どんな場所なのか、まったくイメージが沸かなくて……」と苦笑いで振り返る内野だが、実際に訪れたさむかわ中央公園で待っていたのは、日本有数の立派なパンプトラックだった。

1 2 3 4
W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
スポーツ応援サイトGROWING by スポーツくじ(toto・BIG)
DAZN
Lemino
スマートコーチは、専門コーチとネットでつながり、動画の送りあいで上達を目指す新しい形のオンラインレッスンプラットフォーム
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
UNIVAS
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集