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大学で消えかけた甲子園右腕が“2軍球団”で復活 リーグトップ5勝&42Kの秘密…アナログで積み上げる「原点」

大学野球で目立った実績を残せなかった右腕が、プロ野球の2軍イースタン・リーグで最多勝、最多奪三振の2冠を走っている。オイシックスの能登嵩都投手は今季2年目。NPB12球団からのドラフト指名を目指し腕を振り続ける。変身とも言えるほど順調なスタートを切れた裏には、2軍球団で見つけた自信の「原点」があった。

オイシックスの能登嵩都投手【写真:羽鳥慶太】
オイシックスの能登嵩都投手【写真:羽鳥慶太】

快投続けるオイシックス能登嵩都に指揮官も驚き「人は変われる」

 大学野球で目立った実績を残せなかった右腕が、プロ野球の2軍イースタン・リーグで最多勝、最多奪三振の2冠を走っている。オイシックスの能登嵩都投手は今季2年目。NPB12球団からのドラフト指名を目指し腕を振り続ける。変身とも言えるほど順調なスタートを切れた裏には、2軍球団で見つけた自信の「原点」があった。

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「何回も心が折れたと思うんだよ。でも成功体験があると、人って変われるんだよね……」

 今季、開幕投手を任せた能登へ向けた武田勝監督の言葉だ。大きな期待に応えるように、能登はここまで8試合に先発し5勝0敗、防御率1.89とエースの役割を十分に果たしている。勝ち星と42奪三振はリーグトップ。チームに勝利を呼び込むとともに、NPB球団のスカウトにもアピールを続ける。

 桐蔭横浜大では、3年時に緊張性頭痛に悩まされたこともあり、リーグ戦での登板機会が「2~3試合です」となかったに等しい。社会人野球入りも模索したものの難しく、プロへの道を求めてオイシックス入り。ただ昨季は、序盤に7試合連続失点を喫するなど苦しんだ。

 このタイミングで野間口貴彦コーチに与えられたのが、約1か月に及ぶ強化メニューだった。股関節のはめ方だけを意識して練習していくと「いきなり球速が5キロ上がったんです」。140キロ台後半をコンスタントに出せるようになり、その後はロングリリーフで頭角を現した。終わってみればチームトップタイの5勝。ただ防御率4.88と、NPB球団の目に留まる成績ではなかった。

 2年目の今季、一転して順調なスタートを切れた理由を能登は「オフにトレーニングしたのはもちろんですが、去年はフォームを修正する能力がなくて……。球場によってマウンドが違うのにも対応できていなかった。今年はそこが全然違うと思います」と分析している。

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