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25mで12秒短縮も 元五輪スイマーが動画で挑戦する“新しい水泳指導”のカタチ

イベントでは、早くも子供たちの大きな成長ぶりが見られた【写真:編集部】
イベントでは、早くも子供たちの大きな成長ぶりが見られた【写真:編集部】

子供たちに贈ったエール「“できること”を増やしていきましょう」

 そして、1時間半の指導の後に行われたのは、今回のメインイベントは中間発表。設定された距離を泳ぎ、それぞれが取り組んでいる泳法でタイムを測る。この時、普通の水泳指導と違うことはプールサイドでスタッフ2人が泳ぐ子供と並んで歩き、水上と水中から、それぞれ泳ぎを動画撮影したこと。これが、指導の重要なポイントになるのだ。全員が終えると会議室に場所を移した。

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 伊藤さんとともに1人ずつ映像を確認。「いつも言ってきた手のかきがだいぶ良くなった」「まだ左呼吸の時に手が下がりやすい」「もっと強くキックしたらスムーズに泳げるようになる」と成長した点、改善したい点について、それぞれアドバイスを送る。実際に映像で見るからこそ、子供たちも助言に理解を深めやすく、1人1人が納得しながら今後の成長へ向け、教訓にしていた。

 5か月前は25メートルを泳ぎ切るのがやっとだったが、力強い泳ぎでタイムも12秒も縮める児童もいるなど、大きな成長を披露。今後は動画を通じて指導を受けながら来年3月に行われる「成果発表イベント」で10か月の集大成の機会が再びやってくる。

「みんな、普段から動画を見て一生懸命にやってくれていることがわかりました。“できないこと”はいっぱいあるけど、“できること”を増やしていけるようにやっていきましょう。一番大事なことは一生懸命にやること。水泳でつけた自信をプール以外の場で、いろんなチャレンジにつなげていってください」

 伊藤さんは最後にこう語りかけ、半年後にさらに大きくなった姿で再会できることを願った。指導3年目になる伊藤さんは街の復興とともに、参加する子供たちの成長も毎年感じている。動画がつなぐ“新しい水泳指導”の形で、東北を活気づけていく。

(THE ANSWER編集部)

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