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三笘薫と久保建英に共通する資質とは? 敗北を許さぬ言動、スター性の裏にある不屈の精神

久保が子供の頃から身につけた強固な意志

「久保は決定的な選手になることを、自分自身にずっと求めてきた。そして彼はそれを成し遂げつつある。シーズン8得点目で8勝目(得点した試合は全勝)。素晴らしいプレスからの先制点で、得点を狙い続けた結果だった。(対面した)ナチョを抜くのには苦労していたが、試合を通じてトライすることをやめていない」

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 久保のキャラクターが伝わってくる。大谷とも通じるところだが、彼には子供の頃から勝ち続ける選手像があって、それに近づこうともがいてきた。上手くいかないこともあったし、空回りすることもあったが、進むことをやめなかった。その結果、彼は尋常ならざる“戦闘力”を身につけつつある。ピッチで強敵と対峙するたび、そこから収穫を得て、成長できるのだ。

 教育において、彼らのような突出した成功者を模範とすることは危うさもあるかもしれない。常人では考えられない強固な意志で自分と対峙し、あり余る才能を爆発させられる。そういう人と比べられることは重圧だからだ。

 しかし1つの回路を作ることができたら、きっかけはつかめるかもしれない。

<負けたくない→全力で集中する→その姿勢によって、運もつかみ取る=いつかの成功>

 もしかすると、何者にだってなれる――。そう思わせるのがスーパースターの人生で、たとえひとかけらでも学び取るべきなのだろう。

(小宮 良之 / Yoshiyuki Komiya)

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小宮 良之

1972年生まれ。大学卒業後にスペインのバルセロナに渡り、スポーツライターに。トリノ五輪、ドイツW杯を現地取材後、2006年から日本に拠点を移す。アスリートと心を通わすインタビューに定評があり、『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など多くの著書がある。2018年に『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家としてもデビュー。少年少女の熱い生き方を描き、重松清氏の賞賛を受けた。2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を上梓。

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