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最強・井上尚弥を支えるイメトレ術 相手をあえて「過大評価」する歴史的4団体統一戦

世界初の歴史的偉業を前にさらり「獲ったとしても次があるでしょ」

 2019年5月、エマヌエル・ロドリゲス戦は英グラスゴーだった。この時、同じ興行にバトラーも出場していたが、「会っていないし、試合も見ていないですね」と印象にない。世界戦線に顔を出すようになって意識し始めた。現状のイメージとは。簡単にはいかない難敵だ。

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「全てのレベルにおいてまとまった選手の印象を受けました。相手は自分(バトラー)のボクシングを徹底している選手。ジャブを突いてポイントを獲るイメージですし、無理をしない。危険なポジションにいない。そういうところを徹底している。

 相手は過去イチのモチベーション。過去にないくらい徹底してくると思うので、映像だけではわからない、それ以上のもので来ると思います。倒されないボクシングを徹底された時に、自分がどう展開するのかを準備している状況です」

 井上が現在保持する3つのベルトは、他団体王者から一本ずつ奪い、すべてがKO勝ちだった。世界で8人しかいない過去の4団体統一王者は、1試合で一気に2つ以上のベルトを奪った試合、世界ランカー同士の王座決定戦で勝った試合も含まれている。4人の王者から一本ずつベルトを奪った選手はいない。しかも、判定勝ちもあり、井上のように全KOではなかった。

 4団体統一を果たせばアジア人初であり、4人の王者から一本ずつ奪取&全KO勝ちはともに世界初の歴史的偉業。しかし、モンスターはさらりと語った。

「4つ持っている選手から獲ったにしろ、一本、一本でも変わらない。『獲ったとしても次があるでしょ』という感覚です。気持ちとして変わるものはないと思います。あと2か月、やれることは何だろう、と。対戦相手の技術が高い。技術、駆け引きの戦いを見てほしい」

 記録への欲はない。大好きなボクシングで人の心を動かす。今、頭にあるのはそれだけだ。

(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)

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