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箱根駅伝、往路優勝の可能性「ゼロではない」 監督の情熱が東京国際大“旋風”導くか

勝負の分かれ目は「ヴィンセントの次の区間」

 箱根駅伝の下馬評は、全日本大学駅伝で優勝した駒澤大、分厚い選手層の青山学院大が高い。東京国際大もイェゴン・ヴィンセントという大砲がおり、日本人エースもいる。全日本の6区で首位に立ったように力があり、少なくても往路では良い戦いができるはずだ。

――東京国際大にとって勝負の分かれ目はどこになると考えていますか?

「うちで言うとヴィンセントが2区に入った場合、次の3区、4区をどう戦うかでしょうね。ヴィンセントは1区でよほど遅れがない限り、3区にトップで襷を渡すことになります。その3区をどう戦うのかによって次の区間の走りが変わってきます。出雲のように全員が設定通りに走ってくれれば計算も立ちますが、そう上手くいかないのが駅伝ですから。ただ、上手く流れに乗れば昨年の創価大のようなことが自分たちにも起こる可能性がゼロではないので、そこは楽しみでもあります」

――箱根駅伝が終わった後は、レースをしっかり分析するのでしょうか?

「そうですね。箱根駅伝で一つ結果が出るわけですが、私自身、トラックシーズン(4~7月)、そして夏合宿や秋の取り組みを振り返った時、どうだったのか。自分なりに検証して、来年の方向性を決めていこうかなと思っています」

――大志田監督は東京国際大を今後、どんなチームにしていきたいと考えていますか。

「今、うちは新興チームと言われているんですが、箱根に出続けることで常連校になりつつあると思うんです。そうして、いずれ強豪校になり、3大駅伝で常に優勝を争い、たまに優勝できるようなチームにしていきたいですね。また、実業団に行って、五輪に出たり、走ることを職業にできる学生を輩出していければと考えています。そうして地道に実績を重ねていけば、『東京国際大に行けば成長できるよな、伸びていくよな』ということで学生たちが集まってくると思うんです。チームをより強くして、長く駅伝や陸上に携わることができたら楽しいなって思いますね」

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大志田秀次(東京国際大学駅伝部監督)


1962年生まれ、岩手県出身。選手時代は中央大学で箱根駅伝を走り、4年時には8区で区間賞。卒業後は本田技研に進み、86年アジア大会1500mで金メダルを獲得した。引退後は指導者の道に進み、2011年から東京国際大学駅伝部の監督に就任。創部5年目の16年箱根駅伝に初出場、20年に総合5位と短期間でチームを躍進させた。今季も勢いは止まらず、10月の出雲駅伝で初出場初優勝の快挙、11月の全日本大学駅伝でも5位に入った。

佐藤 俊

1963年生まれ。青山学院大学経営学部を卒業後、出版社勤務を経て1993年にフリーランスとして独立。W杯や五輪を現地取材するなどサッカーを中心に追いながら、大学駅伝などの陸上競技や卓球、伝統芸能まで幅広く執筆する。『箱根0区を駆ける者たち』(幻冬舎)、『学ぶ人 宮本恒靖』(文藝春秋)、『越境フットボーラー』(角川書店)、『箱根奪取』(集英社)など著書多数。2019年からは自ら本格的にマラソンを始め、記録更新を追い求めている。

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