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「ミスをするのは人間らしいこと」 ドイツ人の言葉で気づかされた“子供の叱り方”

「まあ、しょうがないか」…ミスを認めることもまた大切

 これは、とても大切なことだと思うのだ。

 とかく日本では、「いかにミスをしないか」に焦点が当てられる印象が強い。一方のドイツ社会は、良くも悪くもミスに対して寛容だ。電車が遅れることは日常茶飯事だし、駅のキオスクで「今、お釣りがないから売れない」と言われたこともある。それはそれでどうだとも思うし、腹を立てて口論になることはある。

 でも、それが不思議と後を引かない気がする。こちらでの日常生活を通して、どこか無意識化で「まあ、しょうがないか」と感じているからかもしれない。

 ある時、ドイツ人の友人に「ミスをするのは人間らしいことなんだよ」と言われて、なるほどなと思ったことがある。「人間らしさ」という言葉の中には、そうしたいわゆるネガティブな要素も普通に含まれているのだから、それを認めることもまた大切なのだ。

 サッカーの現場でも同じだ。子供たちがグラウンドに集まれば、いろんなことが起こる。トレーニング中、すべてが順調に進むことを望んでも、その通りにいくことはほとんどない。こちらが思っていた通りに子供たちができないなんてことはよくある。

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中野 吉之伴

1977年生まれ。ドイツサッカー連盟公認A級ライセンスを保持する現役育成指導者。ドイツでの指導歴は20年以上。SCフライブルクU-15チームで研鑽を積み、現在は元ブンデスリーガクラブであるフライブルガーFCのU12監督と地元町クラブのSVホッホドルフU19監督を兼任する。執筆では現場での経験を生かした論理的分析が得意で、特に育成・グラスルーツサッカーのスペシャリスト。著書に『サッカー年代別トレーニングの教科書』(カンゼン)、『ドイツの子どもは審判なしでサッカーをする』(ナツメ社)がある。WEBマガジン「フッスバルラボ」主筆・運営。

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