中野 吉之伴の記事一覧
中野 吉之伴
1977年生まれ。武蔵大学人文学部欧米文化学科卒業後、育成層指導のエキスパートになるためにドイツへ。地域に密着したアマチュアチームで様々なレベルのU-12からU-19チームで監督を歴任。2009年7月にドイツ・サッカー協会公認A級ライセンス獲得(UEFA-Aレベル)。SCフライブルクU-15チームで研修を積み、2016-17シーズンからドイツU-15・4部リーグ所属FCアウゲンで監督を務める。『ドイツ流タテの突破力』(池田書店)監修、『世界王者ドイツ年代別トレーニングの教科書』(カンゼン)執筆。最近はオフシーズンを利用して、日本で「グラスルーツ指導者育成」「保護者や子供のサッカーとの向き合い方」「地域での相互ネットワーク構築」をテーマに、実際に現地に足を運んで様々な活動をしている。
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「スポーツって楽しい」と思えるか 日独で変わらない「最初に出会う指導者」の重要性
2020.12.04スポーツの良さはなんだろうって考えた時に、やっぱりまず最初にくるのは楽しみであり、喜びだ。体を動かすことが楽しいし、仲間と一緒に過ごす時間が嬉しい。それに適度な運動は集中力のコントロールを促すし、学習意欲にも好影響をもたらす。そして免疫力がつき、健康につながる。
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夏の猛練習は「美談」ではない 指導者が意識すべき成長機会を“奪っている”可能性
2020.09.16今年の夏休みはどんな夏休みだっただろうか。日本で一般的に夏休みというと部活動やスポーツクラブは毎日のように練習や試合でスケジュールが埋まることが少なくない。
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コロナ禍で子どもたちの運動不足が深刻に ドイツ在住の日本人コーチが見た“環境差”
2020.05.04ドイツの学校、幼稚園、保育園が一斉休校に入ってもう1か月以上が過ぎている。外出制限がいろいろとあるなかで、我が家の生活は意外と変化が少ない。もともと僕はブンデスリーガの取材とサッカーのトレーニング、そして試合がある時以外は、基本的に家で仕事をしている。妻もコロナ騒動の前からずっと在宅ワーカーで、仕事のために外出するのは週に1、2度程度だ。子どもの生活に合わせて仕事をやり繰りするのは、他の業種に比べれば間違いなくやりやすい。
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部活引退でスポーツを離れる日本の悲しい現状 “万年補欠”は「仕方がないこと」ではない
2020.03.15日本でサッカーの指導に関わる方々と交流していると、「ドイツには『小学生だけ』とか『中学生だけ』のクラブチームはないんですか?」と質問されることがある。ドイツのサッカー指導者から見ると、逆に「日本には幼稚園からおじいちゃん、おばあちゃんまで所属できるサッカークラブってないんですか?」と聞きたくなるかもしれない。
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「乗り越えろ!」は大人のエゴ ドイツで感じた“子供らしさ”との向き合い方
2020.01.29年末にはドイツでもいろんな催し物がある。僕の子供たちも学校や所属クラブでのクリスマス会などで、12月の週末はスケジュールがどんどん埋まっていく。20年近くこちらで暮らしてきて思うのは、学校全体で何かをやったりという大規模なものではなく、それぞれのクラスだけ、それぞれのチームだけでこぢんまりとした集いをすることが一般的のようだ。
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日本の小学生は休めているのか ドイツで大切にされている連休中の「子供の時間」
2019.05.14日本では昔からよく言われている。誰でも知っている言葉のはずだ。しっかりと寝て、身体を休ませることが大事だと――。
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子供の興味をいかに引き出すか 日本の教育現場に勧めたいドイツ流「外部コーチ活動」
2018.04.27私の子供たちが通っているドイツの小学校では、外部コーチによる活動がある。いずれも週に1回1時間くらいの小規模なもの。人気が高いのがチェスだ。長男もやりたがっていたが、最初は順番待ちの状態。指導者一人が抱えられるキャパシティがあるので、それを超えての募集は基本的に行われない。半年くらい前にようやく空きが出たので、晴れて入れるようになった。