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重い生理痛でひっそりベンチ外に 記者が質問も…発表は「体調不良」 後悔した痛み止めのタイミング――バレーボール・迫田さおり「女性アスリートと月経」

「THE ANSWER」は3月8日の国際女性デーに合わせ、さまざまな女性アスリートとスポーツの課題にスポットを当てた「THE ANSWER的 国際女性ウィーク」を今年も展開。「“つながり”がつくる、私たちのニューノーマル」をテーマに1日から8日までアスリートがインタビューに登場する。さまざまな体験をしてきたアスリートといま悩みや課題を抱えている読者をつなぎ、未来に向けたメッセージを届ける。5日目はロンドン五輪バレーボール銅メダリストの迫田さおりさんが登場。テーマは「女性アスリートと月経」。前編では、現役時代に2度、重い生理痛に襲われた経験を吐露。公式戦を欠場した過去を打ち明けた。(取材・文=長島 恭子)

現役時代の迫田さおりさん、重い生理痛で所属チームの公式戦を欠場したことがあったという【写真:Getty Images】
現役時代の迫田さおりさん、重い生理痛で所属チームの公式戦を欠場したことがあったという【写真:Getty Images】

「THE ANSWER的 国際女性ウィーク」5日目 女性アスリートと月経/迫田さおりインタビュー前編

「THE ANSWER」は3月8日の国際女性デーに合わせ、さまざまな女性アスリートとスポーツの課題にスポットを当てた「THE ANSWER的 国際女性ウィーク」を今年も展開。「“つながり”がつくる、私たちのニューノーマル」をテーマに1日から8日までアスリートがインタビューに登場する。さまざまな体験をしてきたアスリートといま悩みや課題を抱えている読者をつなぎ、未来に向けたメッセージを届ける。5日目はロンドン五輪バレーボール銅メダリストの迫田さおりさんが登場。テーマは「女性アスリートと月経」。前編では、現役時代に2度、重い生理痛に襲われた経験を吐露。公式戦を欠場した過去を打ち明けた。(取材・文=長島 恭子)

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 生理中に起こる、腹痛や頭痛、腰痛などの不快な症状、生理痛(月経痛)。なかでも、日常に支障をきたすほどの重い症状は「月経困難症」という疾患になり、治療の対象になる。

 しかし多くの女性は、重い生理痛が「病気」との感覚は薄い。特に女性アスリートのなかには、「痛みを訴えることは弱音を吐くのと同じ」と考える人もいて、「自分の痛みはきっと大したことではない」「生理とはこういうもの」と、重い症状があっても、ひたすら我慢する傾向があるという。

「昔は正直、自分の体のことなのに、月経について、まったくわかっていなかった」。そう話すのは、元女子バレーボール日本代表の迫田さおりさん。2012年ロンドン五輪で、28年ぶりにメダルを日本にもたらした“火の鳥NIPPON”の一人だ。

「幸い私は、現役時代も生理の周期も順調で大きなトラブルもありませんでした。唯一、悩んだのは生理痛ぐらいです」

 迫田さんが初潮を迎えたのは中学2年生のとき。小学高学年頃から生理が始まる友人が増えるなか、「面倒くさそうだからあんまり来てほしくないな」と思っていた。

「ある日、下着についたおりものに気づき、『な、なんだこれは!? 何かやばくない!?』と焦り、姉と母に報告しました。二人から『あ、もうすぐ生理が来るんじゃない?』と冷静に言われ、あ、なるほど、と。それが、生理にまつわる最初の記憶です」

 生理は月1回、1週間、規則的に起きた。生理痛はあるものの、生理不順に悩むことも、スポーツをする上で邪魔に感じることもなかった。

「高校でもオーバートレーニングの心配もなく、ご飯もふつうに食べていた。強豪校ではなかったこともあり、生理のトラブルの引き金になるような、厳しい練習や減量もない環境でした。ですから、生理痛ってこんなにひどい状態になるのかと知るのは、実業団に入ってからです」

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長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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