2軍でタイトルをとっても指名漏れのなぜ オイシックス新監督が見た意外な理由「浮き彫りになったなと…」
昨年からプロ野球の2軍イースタン・リーグに参加しているオイシックスは、2年目を前にしたこのオフ監督が交代した。昨年指揮を執った橋上秀樹氏が巨人にコーチとして招かれ、代わって新監督となったのが投手コーチだった武田勝氏(元日本ハム)だ。ドラフト指名を目指す若い選手を育てながら勝つという難しい命題を背負った球団を、どう導こうとしているのか。1年間戦ってわかった「ドラフト指名に必要なこと」とは。

オイシックスの武田勝監督に聞く「ドラフトにかかる方法」
昨年からプロ野球の2軍イースタン・リーグに参加しているオイシックスは、2年目を前にしたこのオフ監督が交代した。昨年指揮を執った橋上秀樹氏が巨人にコーチとして招かれ、代わって新監督となったのが投手コーチだった武田勝氏(元日本ハム)だ。ドラフト指名を目指す若い選手を育てながら勝つという難しい命題を背負った球団を、どう導こうとしているのか。1年間戦ってわかった「ドラフト指名に必要なこと」とは。
オイシックスは2軍リーグに初参加した昨年、複数の個人タイトルホルダーを生み、NPB球団からドラフト指名に向けた調査書も届いた。ただ、実際に指名に至ったのはヤクルトに育成3位指名された下川隼佑投手だけ。首位打者と最多安打の2冠に輝いた知念大成外野手や、最多セーブの上村知輝投手の指名は見送られた。2軍では十分通用する選手が指名に至らないという現実を、武田監督はどう見たのだろうか。
「やっぱり140試合(中止分を除き戦ったのは126試合)あると、いいところも見てもらえる一方で、悪いところも見られたと思うんです。弱点も浮き彫りになったんじゃないかと。ここからプロに行く選手に求められるのは、安定性なのかなと思いました。要は、1年間プロの1軍にいてもらって困らない選手ですよね」
何か突き抜けたものがないとプロへの扉は開かないのはもちろんだが、高校や大学で指名に届かず“2軍球団”へやってきた選手に求められるのは“すぐ”働けることだった。素材としての将来性よりも、欠点の少なさが求められるという。
「NPBに入っても自分の仕事を確実にできることでしょうね。まずは。時には自己犠牲も求められますし、野手なら複数ポジションを守れる、投手だったら先発以外にも対応できるとか。かゆいところに手が届くような選手が、オイシックスであり、ハヤテに求められているのかなと。何かに特化しているだけではいけないというのが、浮き彫りになったなと思いました」
武田監督はこの見方を、昨年指名漏れした選手たちにも伝えたという。その上で指名されるために何をすべきかは、ラストチャンスにかける選手が自ら考えなければいけない部分だ。