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名門国立大、32年ぶり全日本大学女子駅伝の裏に…共テ902点の医学部生 補助員→仲間集めて駅伝チーム結成――東北大・佐伯紅南

医学部で勉学に励みながら、駅伝に向けて長距離練習

 佐伯自身の専門は800メートルと1500メートル。駅伝に向けて長距離への対応も必要だった。今年に入ってからジョギングの距離を徐々に伸ばし、7月にトラックシーズンに一区切りをつけてからは、男子長距離選手の練習にも参加。週3回のポイント練習を重ねた。

 競技だけでなく、学業にも全力を注いでいる。富山中部高から1年の浪人を経て、東北大の医学部医学科に進学。大学入学共通テストでは1000点満点中、902点だったという。

 競技と勉学と両立して、取り組んでいる。「体を知る、人間を知るっていう意味でも面白い学問で、医師という仕事は尊敬できる仕事だと思いますし、それによって社会に貢献できたらいいと思っています」と話す。スポーツに関わる医療や脳神経外科など、幅広く関心を寄せている。

 そして迎えた念願の全国の舞台。佐伯は1区(6.6キロ)を担った。23分31秒の区間26位。走り終えた後に込み上げたのは達成感だけではなかった。「楽しかったんですけど、やっぱ悔しいっていう気持ちがすごく大きいです。私が始めた物語で、みんなに助けられました。でも私が務めを果たせなかった」。出場の満足感だけでなく、勝負に対する欲が湧き出た。

 個人では悔しい結果だったが、仲間とタスキをつなぐ高揚感は、何物にも代えがたいものだった。日本一を決める舞台で、チームは繰り上げスタートも経験したが、2年生主将は「みんな無事にタスキをつなげることができてホッとしています。もちろん来年も出たいですし、自分自身のリベンジも兼ねて、もっと強いチームをつくって、また戻ってきたいです」と言った。

 昨年はタオルを掛ける側だった。今度はタスキをつなぐ側になった。32年ぶりの出場は、ゴールではなく新たなスタート。仲間と紡ぎ始めた物語は、まだ始まったばかりだ。

(THE ANSWER編集部・上田 悠太 / Yuta Ueda)

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