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韓国から中5日で計6レース「出ると言ったのは自分」 19歳学生No.1ハードラー、己の限界に挑んだ笑顔と涙の4日間――立命大・瀧野未来

5日から4日間、岡山のJFE晴れの国スタジアムで行われた陸上の第94回日本学生対校選手権(日本インカレ)。熱戦を取材した「THE ANSWER」は文武両道で部活に励む選手や、怪我や困難を乗り越えた選手など、さまざまなストーリーを持つ学生を取り上げる。今回は女子400メートル障害を制した立命大の瀧野未来(2年)。5月31日まで韓国で行われていたアジア選手権に出場し、過酷日程の中、チームのために計6レースを走り切った。19歳にして初めて背負ったシニアの日の丸。世界を知り、更なる飛躍を誓った。(取材・文=THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂)

400メートル障害決勝、スタート前の選手紹介でポーズをとる立命大・瀧野未来【写真:中戸川知世】
400メートル障害決勝、スタート前の選手紹介でポーズをとる立命大・瀧野未来【写真:中戸川知世】

陸上・日本インカレ 女子400メートル障害/立命大・瀧野未来(2年)

 5日から4日間、岡山のJFE晴れの国スタジアムで行われた陸上の第94回日本学生対校選手権(日本インカレ)。熱戦を取材した「THE ANSWER」は文武両道で部活に励む選手や、怪我や困難を乗り越えた選手など、さまざまなストーリーを持つ学生を取り上げる。今回は女子400メートル障害を制した立命大の瀧野未来(2年)。5月31日まで韓国で行われていたアジア選手権に出場し、過酷日程の中、チームのために計6レースを走り切った。19歳にして初めて背負ったシニアの日の丸。世界を知り、更なる飛躍を誓った。(取材・文=THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂)

 満身創痍の学生No.1ハードラーがプライドを見せつけた。

 400メートル障害決勝。8レーンの瀧野は号砲とともに飛び出し、前半から積極的に飛ばした。第3コーナーを回った地点では混戦状態。直線で6レーンの新戸怜音(尚美学園大・4年)が前に出かかったが、最後の障害を越えると、ライバルたちを突き放す底力を発揮して57秒22の1着でゴールした。

 2年生で日本インカレ初優勝。「安心というか……。56秒台を出したいと思っていたので悔しさの残るレースだったんですけど、レース展開としてはここ最近で一番良い走りができた」と安堵の笑顔を見せた。

韓国のアジア選手権から中5日で参戦した日本インカレだった【写真:中戸川知世】
韓国のアジア選手権から中5日で参戦した日本インカレだった【写真:中戸川知世】

 京都橘高出身。3年時のインターハイでは400メートル障害とリレー2種目で個人3冠を達成した。大学ルーキーイヤーとなった昨季は3年先輩の山本亜美(現・富士通)との立命大ワンツーで、日本インカレで準優勝。今季は学生個人選手権、関西インカレを制し、2年生ながら学生No.1の実績を誇るが、今大会の6日前には海の向こうにいた。

 韓国・クミで行われたアジア選手権女子400メートル障害に出場。58秒01の組4着で予選敗退となったが、シニアの日の丸を初めて背負い、得られたものは大きい。

「テレビで観ていた選手と一緒に移動して走って、すごく新鮮で良い経験をさせていただいた。今回は自分が持っている力すら出せなかったので、全然納得はしていないけど、それ以上にシニアの方の雰囲気や強さを間近で感じて、自分もこの場で結果を出せる選手になりたいなって。世界で戦える選手になりたいなと思った」

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