元サッカー少年が陸上100mで狙う全国制覇 市立船橋で急成長した3年生が10秒38切りへ
緊急事態宣言とクラスターで十分なトレーニングが積めなかった昨年
昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で4月に緊急事態宣言が出され、その影響でインターハイが中止になった。2年生だった守でさえ、決定当初は「陸上に対してあまりやる気が出なかった」と吐露した。
「中止になるんじゃないかっていうのは、結構ニュースでやっていたので、それを見ていました。それで事前に心の準備はしていたので、実際に中止になってもそれほど大きなショックではなくて、すぐに切り替えることができました。
ただ、最初の数日間というのは陸上に対してあまりやる気が出ないというか、いろいろと考えてしまったんですけど、切り替えて、代替大会があると信じて自主トレをやっていました」
昨年春の休校時には思うようなトレーニングはできなかったが、当時の3年生が中心となり個別でメニューを考え、体作りを行った。当番で日誌を作成し、トレーニング動画を互いに共有しながら、会えなくてもモチベーションを落とさずにトレーニングを続けた。
つらかったのは、12月に校内でクラスターが発生したとき。約2週間、臨時休校となり、家から一歩も外に出られなくなった。試合で戦える体を作るためのトレーニングが、思うように積めない。筋トレなど、自宅でできるトレーニングを行うしかなかった。
「トレーニングに影響が出たのはちょっと焦りましたけど、試合がすぐにあるわけではなかったですし、この2週間は無駄じゃなかったと、今では思えます」