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【世界水泳】強い日本競泳界を知る男 33歳入江陵介、次世代に託すための現役続行「若手が育ってない」

リレーに懸ける想いとは「歴代の先輩方が繋いでくれた大切な種目」

 初代表の頃は北島康介氏ら偉大な先輩たちについていった。あれから17年。最年長となった今大会は主将を任された。女子の成田実生が最年少の16歳。男子の初出場は5人だ。入江はコーチやスタッフとの橋渡し役、チームマネジメントを積極的に買って出る構えだ。



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「フレッシュなチームだと思います。ベテランもたくさんいるので心強い。僕たちの目標はここではないので、来年のパリ五輪に向けた通過点のような1年になってくると思います。そこに向けて良いチームづくりをしていきたいですね」

 中でもチーム力が試されるのが、自身も出場する見込みの4×100メートルメドレーリレー。日本男子が最後にメダルを獲得したのは、五輪が12年ロンドンの銀、世界水泳が13年バルセロナの銅だ。入江はともに第1泳者として貢献したが、今のメンバーにはメダルの味を知る選手はいない。

 東京五輪は3分29秒91の日本記録で6位。昨年世界水泳はメダルも狙える立ち位置だったが、9位で40年ぶりの予選落ちを喫した。今回は平泳ぎの元世界記録保持者・渡辺一平、昨年世界水泳バタフライ100メートル銀の水沼尚輝、19年世界水泳自由形200メートル銀の松元克央が代表に名を連ねた。入江は復活に懸ける強い想いを持つ。

「去年は本当に悔しい結果に終わってしまった。今年は福岡でチャンスがかなりあると信じています。メダルにチャレンジできる種目ですし、歴代の先輩方が繋いでくれた大切な種目。そこでメダルを獲りたいですし、次の世代にも『この種目はメダルを獲れるんだ』ということを証明していきたい。最終日の最終種目でメダルを獲れるようにしたいです。

 男子800メートル自由形のリレーでもリオ五輪は銅を獲った。どこかそれが忘れられてしまっていると思うので、やはりもう一度、『日本の選手でも世界でメダルを獲れるんだ』という気持ちに常になっていかないとダメだと思う。そういったところは伝えていきたいですね」

 第1泳者のタイムは全員が把握でき、何番で繋いだかわかりやすい。プレッシャーは「かなりある」と語るが、日本の第1泳者を務める「嬉しさと責任」を力に変えていく。後押しになるのが有観客のスタンドだ。

「泳ぐ直前に心に迷いがあったり、自信がない時でも、観客の皆さんの後押しは凄く力になります」。一方で「若い選手、初代表の選手が多いので、雰囲気に惑わされないようにしていくようなアドバイスができたら」とキャプテンの気概を見せた。

「日本のお客さんの前で表彰台に立ちたい。それが達成できたら、自分の中の心もまた何か変わってくるのかなと思っています」

 パリ五輪に出場すれば日本競泳史最多の5回目となる。今年の目標は「繋」。個人として五輪に繋ぐ一年に、日本代表の強さと伝統を次世代に繋げる一年に。33歳の主将がトビウオジャパンをまとめていく。

(25日の第3回は本多灯が登場)

◆世界水泳 7月14日にアーティスティックスイミング(AS)、飛込から開幕。水球、オープンウォーター、ハイダイビングも行われる。同23日に開幕する競泳は、決勝をテレビ朝日系地上波にて最終日まで8夜連続生放送。ASはBS朝日、飛込はCSテレ朝チャンネルで生放送。

(THE ANSWER編集部)

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