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避けられない生理、胸をつぶして着けた下着 あるトランスジェンダーの大学院生の経験談

大学時代に家族に「ポロッと」伝えると、祖父に言われた言葉に驚き

須永「山田さんは大学時代から、周囲にFtMだとオープンにしていたと聞いています。ご家族にはいつ、伝えたのでしょうか?」

山田「親には大学生の頃 日常会話の流れのなかで、ポロッと伝えました。でも『何をいまさら言っているの』という反応でしたね。親は自分の小さい頃から、わかっていたようです。また、大学時代に家族でバーベキューをしていたとき、突然、祖父から『アメリカは同性婚が認められている。日本も将来、変わるから満月は大丈夫だ』と言われたときは、びっくりしました」

須永「きっとおじいさまは山田さんを想い、気にかけてくださっていたんでしょうね」

山田「はい。うちは親も小さい頃から、着るもの一つとっても自分の意見を尊重してくれました。だから、毎日ズボンで過ごせたし、『女らしくしなさい』と教育されたこともありません。それと、私のいた女子のサッカー界には、LGBTの選手がわりといるんです。チームメートからは『男なの? 女なの?』と聞かれないし、自分に対しては普通に『今、彼女いるの?』と聞かれていました。どっちであろうが、皆、気にしていない。そのおかげで自分らしさを否定することなく、大人になれたと思います」

(10日掲載の後編へ続く)

(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)


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須永 美歌子

日本体育大学教授、博士(医学)。日本オリンピック委員会強化スタッフ(医・科学スタッフ)、日本陸上競技連盟科学委員、日本体力医学会理事。運動時生理反応の男女差や月経周期の影響を考慮し、女性のための効率的なコンディショニング法やトレーニングプログラムの開発を目指し研究に取り組む。大学・大学院で教鞭を執るほか、専門の運動生理学、トレーニング科学の見地から、女性トップアスリートやコーチを指導。著書に『女性アスリートの教科書』(主婦の友社)、『1から学ぶスポーツ生理学』(ナップ)

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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