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“コロナ自粛明け”で痛感する体力低下 今日から毎日続けるべき「疲れる選択」

変わり果てた自分にがっかりしないための方法は「疲れる選択」

 変わり果てた自分にがっかりしないための方法は、たった一つ。毎日、「疲れる選択」を続けることです。

「疲れた」という感覚には2タイプあります。一つは「脚が重い」「脚が疲れる」という感覚。もう一つは「息が苦しい」「息が弾む」という感覚です。前者は下半身の筋力不足の表れであり、後者は心肺機能の低下の表れ。感じ方は異なりますが、少ない筋肉で体を運べば、当然、心臓に負担がかかり息切れもします。つまり、両者は密接に関係しているため、筋力アップ、心肺機能の向上、どちらも必要です。

 そのためには、できるだけ自分の脚を使って生活をし、日々の活動量を上げることが有効です。通勤時はできるだけ階段を使って移動するのは基本中の基本。段階的に出勤日を増やしていく方は、自宅勤務の日はウォーキングやジョギングなど運動する時間を捻出しましょう。そうやって、少なくとも、毎日、通勤していた当時と同等の生活強度に戻し、出勤に耐えられる体を取り戻します。

 少々、厳しいことを言いますが、そもそも運動習慣のない方は、自粛生活以前でさえ、最低限の運動量だったと思っていいくらいです。「脚が疲れるから歩きたくない」などと、悠長なことを言っている場合ではありません(笑)。体は「疲れた~」と感じるぐらい使うことで成長します。むしろ疲れてきたら、「よし、ここからが筋トレだ!」とばかりに歩いてください。例えば、階段を少し上ってハアハアと息切れがしてきたら「息切れがしなくなるまで、この階段を毎日上ろう」と目標にしてほしいと思います。

 筋力を取り戻すまでには2か月程度かかりますが、心肺機能はたった2週間程度で戻ってきます。今日から「楽だから○○する」……は禁物ですよ?

(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)

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中野ジェームズ修一

スポーツトレーナー

1971年、長野県生まれ。フィジカルトレーナー。米国スポーツ医学会認定運動生理学士(ACSM/EP-C)。日本では数少ないメンタルとフィジカルの両面を指導できるトレーナー。「理論的かつ結果を出すトレーナー」として、卓球・福原愛、バドミントン・藤井瑞希らの現役時代を支えたほか、プロランナー神野大地、トランポリン競技選手など、多くのトップアスリートから信頼を集める。2014年以降、青山学院大駅伝チームのフィジカル強化指導を担当。東京・神楽坂に自身が技術責任者を務める会員制パーソナルトレーニング施設「CLUB100」がある。主な著書に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(サンマーク出版)、『青トレ 青学駅伝チームのコアトレーニング&ストレッチ』(徳間書店)、『医師に「運動しなさい」と言われたら最初に読む本』(日経BP)などベストセラー多数。

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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