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【今、伝えたいこと】五輪は東京だけじゃない 「2022」北京目指す新井真季子が感じるコロナ禍

新型コロナウイルス感染拡大により、スポーツ界はいまだかつてない困難に直面している。試合、大会などのイベントが軒並み延期、中止に。ファンは“ライブスポーツ”を楽しむことができず、アスリートは自らを最も表現できる場所を失った。

アルペンスキーで北京五輪出場を目指す新井真季子
アルペンスキーで北京五輪出場を目指す新井真季子

連載「Voice――今、伝えたいこと」第10回、2年後の北京五輪目指す26歳の思い

 新型コロナウイルス感染拡大により、スポーツ界はいまだかつてない困難に直面している。試合、大会などのイベントが軒並み延期、中止に。ファンは“ライブスポーツ”を楽しむことができず、アスリートは自らを最も表現できる場所を失った。

 日本全体が苦境に立たされる今、スポーツ界に生きる者は何を思い、現実とどう向き合っているのか。「THE ANSWER」は新連載「Voice――今、伝えたいこと」を始動。各競技の現役選手、OB、指導者らが競技を代表し、それぞれの立場から今、世の中に伝えたい“声”を届ける。

 第10回は、アルペンスキーで北京五輪出場を目指す新井真季子だ。東京五輪の延期がフィーチャーされがちだが、2年後の冬季五輪を見据える選手たちも大会中止などのあおりを受けている。「2022」へ、厳しい現状と立ち向かっている26歳がコロナ禍を語った。

 ◇ ◇ ◇

 3月24日、五輪組織委と国際オリンピック委員会(IOC)の共同声明に世界が揺れた。東京五輪、1年程度の延期――。猛威を振るう新型コロナウイルスは、平和の祭典にも容赦なく影を落とした。

 開催を待ち望んでいた選手の声が続々と届けられた一方、なかなか焦点が当てられない中でもがいているアスリートもいる。2022年、北京五輪を目指す冬季競技の選手たちだ。

「実質、この1年が勝負」と話す新井も例外ではない。“雪上のF1”と呼ばれる冬の花形競技・アルペンスキーで、中学3年だった2008年に本場のオーストリアに渡った逸材。今季は、念願の五輪出場に向けて少しでも自身の世界ランキングを上げておきたいシーズンだった。

 しかし、国内外で予定されていたファーイーストカップ(アジアシリーズ)が14試合も中止に。同時期に開催されていた1つ下のカテゴリーのレースもキャンセルとなった。シーズンが終了した現在は、実家のある岐阜県で陸上トレーニング等に励んでいる。

「選手をやっている以上、試合ができないことで世界ランキングやポイントで何も結果を残せないままシーズンが終わってしまったというのが一番痛いですね……」

 2年先の出場を掴むため、この1年のレースで結果を残さなければならない。新型コロナで試合が中止となるのは大きな痛手だった。

 3月、海外では雪上での練習ができるのではないかと他の選手とも模索したこともあったが、新型コロナの影響は世界中に拡大しており、断念した。「もともと雪不足だったこともあって『ウインター系のスポーツ選手には厳しい1年になったね』と、みんなと話していました」。Zoomでの取材、画面越しの表情から事態の深刻さが伝わってきた。

 今、最も望んでいるのはトレーニング環境だという。シーズンが終了した後も、雪があるうちはゴールデンウイーク付近まで雪上にいることが多かった。6月から7月にかけては海外遠征で滑り始めていたが、それも今は見通しが立たない状況だ。

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