[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

失神KO負けから6日、佐々木尽が会見「記憶はだいぶ戻った」 世界再挑戦に意欲「今は絶望しているかもしれないが…」

ボクシングのWBO世界ウェルター級タイトルマッチ12回戦の挑戦者で同級2位・佐々木尽(八王子中屋)が25日、都内で会見し、19日に行われた同級王者ブライアン・ノーマン(米国)との対戦を振り返った。試合は5回失神KO負けで、直後は病院に搬送。約1か月半の記憶を失っていると発表されていた。

失神KO負けから6日、都内で会見した佐々木尽【写真:澤田直人】
失神KO負けから6日、都内で会見した佐々木尽【写真:澤田直人】

WBO世界ウェルター級タイトルマッチ

 ボクシングのWBO世界ウェルター級タイトルマッチ12回戦の挑戦者で同級2位・佐々木尽(八王子中屋)が25日、都内で会見し、19日に行われた同級王者ブライアン・ノーマン(米国)との対戦を振り返った。試合は5回失神KO負けで、直後は病院に搬送。約1か月半の記憶を失っていると発表されていた。

 元気な姿で会見に登場した佐々木は「応援してくださった皆様ありがとうございました。勝利の姿を見せることができなくて申し訳ないです」と第一声を発した。「気付いたら病院で起きた。今何していたっけってなった。1日くらいで記憶がだいぶ戻った。脳のダメージがまだあるのかなって感じです」と振り返った。

 試合は佐々木が初回から積極的にボディージャブを放ったが、開始40秒で左フックを浴びていきなりダウンした。すぐさま立ち上がるも再び被弾し、このラウンド中盤に2度目のダウン。その後は気迫を前面に出して好戦的に戦うも、5回にノーマンの強烈な一撃を顔面に受け、後ろ向きに倒れた。立ち上がることができず、担架で運ばれ救急搬送された。

 初回のダウンについては「自分のミスではあった。攻撃をしようとして、見えない角度からカウンターを受けた。あそこから正直思っていたプランが崩れた。あそこからむきになって雑に行ってしまった。で、カウンターをもらってダウンした」と回想。「単純に相手の実力が上だった。最後のダウンは正直覚えていないです」と明かした。

 差を感じた点については「一番は技術です。パンチの乗せ方が上手いなと。面と面で当たった瞬間はフィジカルは重かった部分があると思う。スピードとパワーの差はないと思うんですけど、技術が違った」と説明。「今は絶望しているかもしれないですけど、ウェルター級チャンピオンを獲った姿を見せたい」と意気込んだ。

 今後について、所属ジムの中屋一生会長は「まずはしっかり休ませたい。それから先の話をしたいです」と述べるに留めた。

 23歳の佐々木は2023年1月にWBOアジアパシフィック(AP)同級王座を奪取。24年5月に東洋太平洋王座も獲得した。25年1月の前戦で坂井祥紀(横浜光)に判定勝ちし、WBOAP王座は5度、東洋太平洋王座は2度目の防衛に成功。念願の世界戦を迎えていた。

 ウェルター級は過去に日本人世界王者がいない階級だった。これまで辻本章次、龍反町、尾崎富士雄、佐々木基樹が挑戦したが、いずれも敗れている。佐々木で日本人5人目の挑戦となり、日本で同級の世界戦開催は1989年12月の尾崎以来36年ぶりだったが、及ばなかった。

(THE ANSWER編集部)



W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
CW-X
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集