中谷潤人を米名伯楽が絶賛「信じられない」 井上尚弥戦の展望は「賢く、規律正しく戦えば…」
ボクシングのWBC&IBF世界バンタム級(53.5キロ以下)王座統一戦12回戦が8日、東京・有明コロシアムで行われ、WBC同級王者・中谷潤人(M.T)がIBF同級王者・西田凌佑(六島)に6回終了TKO勝利した。日本人同士の世界王座統一戦で、全勝同士の対戦を制した中谷に、米名伯楽も絶賛の声を送っている。

タイソンらを育てた名トレーナーが絶賛
ボクシングのWBC&IBF世界バンタム級(53.5キロ以下)王座統一戦12回戦が8日、東京・有明コロシアムで行われ、WBC同級王者・中谷潤人(M.T)がIBF同級王者・西田凌佑(六島)に6回終了TKO勝利した。日本人同士の世界王座統一戦で、全勝同士の対戦を制した中谷に、米名伯楽も絶賛の声を送っている。
中谷は初回からいきなり強打を連発し場内をどよめかせると、打ち合いに応じた西田と激しい接近戦を続けた。中谷の左フックが顔面を捉えると、5回には西田の右目が腫れ、チェックが入るなどダメージが徐々に見え始める。7回に入る前にレフェリーが試合をストップ。西田は右肩脱臼で棄権となり、中谷のTKO勝利となった。
激闘を制した中谷の戦いぶりに賛辞を送ったのが、元世界ヘビー級王者のマイク・タイソン(米国)らを指導したテディ・アトラス氏だ。米ボクシングポッドキャスト番組「ザ・ファイト・ウィズ・テディ・アトラス」公式YouTubeに投稿された動画でアトラス氏は「私は彼の恐れない姿勢が大好きだ! 最高だよ!」と称賛している。
アトラス氏は、まず中谷のスタイルについて「彼はアウトサイドで戦える。大抵の場合はそうすべきだろう。距離感をコントロールでき、カウンターも狙えるし、良い脚力も持ち合わせている。リングの使い方も巧みで、ミスを誘うこともできる。彼はとても多くのことが出来るのさ」と指摘した。
続けて「ただ、彼はインサイドでも戦える。あの身長、リーチを持ちながらも、突然身をかがめてインサイドに入り込み、ジョー・フレージャーやジェイク・ラモッタのように戦うのさ。彼は信じられないよ!」と、遠近両距離に適応できる中谷を誉めたたえた。連想したのは元WBA・WBC世界ヘビー級統一王者のフレージャー、元世界ミドル級王者のラモッタという往年の名ボクサーだ。
その上で「彼はニシダ相手に序盤からインサイドに入り込み、本来取るべきではない、取る必要のないリスクを負っていた。いくつかの強烈なパンチを食らったが、王者らしく乗り越えたのだ」と振り返っている。
中谷を称えた名伯楽は、来年5月頃に計画されている世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥との対戦に向けて、「イノウエとの試合は凄まじいものになるだろう。彼が賢く、規律正しい戦い方をすれば……面白い戦いになるだろう」と予想していた。
(THE ANSWER編集部)