那須川天心、一夜明け会見で“天心節”連発 カエル跳びパンチは「ガマガエル」 目標は「強いだけでは意味ない」
ボクシングのWBC世界バンタム級(53.5キロ以下)1位・那須川天心(帝拳)が9日、都内で会見。前日の同級ノンタイトル10回戦(東京・有明コロシアム)でWBA同級6位のビクトル・サンティリャン(ドミニカ共和国)に3-0(99-91、99-91、100-90)で判定勝ちし、11月頃に見据える世界初挑戦に前進した。一夜明けたこの日は「ボクシングの奥深さを知れた試合でした」と実感を込めた。

ビクトル・サンティリャンに3-0判定勝ち
ボクシングのWBC世界バンタム級(53.5キロ以下)1位・那須川天心(帝拳)が9日、都内で会見。前日の同級ノンタイトル10回戦(東京・有明コロシアム)でWBA同級6位のビクトル・サンティリャン(ドミニカ共和国)に3-0(99-91、99-91、100-90)で判定勝ちし、11月頃に見据える世界初挑戦に前進した。一夜明けたこの日は「ボクシングの奥深さを知れた試合でした」と実感を込めた。
那須川は10ラウンドを戦い抜き、サンティリャンに完勝。KOこそならなかったが、軽快な動きから強烈なボディー、アッパーなどを打ち込んだ。ボクシング転向後これで7連勝。今回は世界前哨戦の位置づけだった。
一夜明けの会見に現れた那須川は、左目の上をガーゼで覆った状態。「昨日はたくさんの応援ありがとうございました。いろんな課題も見えたところもあり、さらにボクシングの奥深さを知れた試合でした」と感謝。試合の反響については「鳴りやまないですね。(SNSの)通知もですし、格闘家として反響があるのは嬉しい。めちゃくちゃ応援メッセージが多かったですね」と驚いた。
カエル跳びでアッパーを繰り出すシーンもあった。「ちょうどコスチュームも緑なので、本当にカエルになったなというのはあるんですけど。あれで倒せればトノサマガエルでしたけどね。倒せなかったのでガマガエルですね」とらしい“天心節”を込めて振り返り、報道陣を笑わせた。
ただ「あのラウンドまではボクシングの動きをしていたからこそあのパンチも入る。練習ではやっていない動き。だからこそハマる動きでもある。パフォーマンスと思われるかもしれないですが、突拍子もない動きというのは僕にとっては武器」と、真面目に狙いや効果も語った。
ボクシング転向から7試合をこなした。競技の特別さについては「ファイトスタイルに生き方が出るというか、人間性も出ますし。僕はまだ完成されたファイターじゃないと思うので、一個一個成長する過程を全部さらけ出して見せられるのが、共に生きていくという感覚があるなと思う」と表現した。
陣営からも、世界王者として特別な存在になる期待を受ける。那須川は「そうでなきゃ僕はやっている意味はないと思う。ベルトを獲って満足できる性格でもないし、そこを目指しているわけでもない。しっかり足場を固めて、上を目指して行きたい」と意気込む。
最終的な目標を聞かれ「なかなか難しいですけど、強いだけでは僕は意味ないと思っているんですよ。周りを引き込むというか、誰が見ても愛してもらえるじゃないですけど、そういう人が僕は好きなので。そういう人になっていきたいと常に思う」と語った。
(THE ANSWER編集部)