敗れた亀田和毅が今後に言及「もう一度チームと話を…」 3階級制覇逃した“亀田家最終章”は展開に誤算「中途半端だった。もったいない」
ボクシングのIBF世界フェザー級(57.1キロ以下)タイトルマッチ12回戦が24日、インテックス大阪で行われ、挑戦者の同級1位・亀田和毅(TMK)が王者アンジェロ・レオ(米国)に0-2で判定負け(113-115、112-116、114-114)した。約6年ぶりの世界戦で3階級制覇はならず。亀田家8本目の世界ベルトには届かなかった。戦績は33歳の亀田が42勝(23KO)5敗、初防衛戦の31歳・レオが26勝(12KO)1敗。試合後、取材に応じた亀田は「12回をやり切った」と語った。

亀田和毅VSアンジェロ・レオ
ボクシングのIBF世界フェザー級(57.1キロ以下)タイトルマッチ12回戦が24日、インテックス大阪で行われ、挑戦者の同級1位・亀田和毅(TMK)が王者アンジェロ・レオ(米国)に0-2で判定負け(113-115、112-116、114-114)した。約6年ぶりの世界戦で3階級制覇はならず。亀田家8本目の世界ベルトには届かなかった。戦績は33歳の亀田が42勝(23KO)5敗、初防衛戦の31歳・レオが26勝(12KO)1敗。試合後、取材に応じた亀田は「12回をやり切った」と語った。
地元・大阪の大声援を受け、運命のリングに立った。亀田は父・史郎トレーナーら陣営と入場。徐々に攻勢を強めるレオに対し、持ち前のハンドスピードで応戦した。中盤は手数で上回ったが、クリーンヒットは少なめ。9回には打ち終わりに右オーバーハンドを被弾した。終盤も似た展開が続き、最終12回は拳が激しく交錯した。しかし、結果は判定負け。表情に無念を滲ませた。
試合後、報道陣の取材に応じた亀田は、判定を聞くまでの気持ちについて「まあ、まあ、12回をやり切った。結果を待つだけだった」と振り返り「手応えは前半を見すぎた。パワー、パンチ力があるんかなと頭に入れすぎた。12回を冷静に行こうとしすぎた。中盤、後半は獲れていた。最後行けたかなと。挑戦者なのであと一歩行けなかった。向こうも王者。そんな大差で勝てない。絶対負けると言われていた試合だったので。作戦があってそれが前半にできなかったのはレオの強さ」と王者を称賛した。
王者を警戒しすぎたのかとの問いには、「フィジカルとパワーがあると思ったら、正直、体のパワーもパンチ力もなかったのでこれはいけると思ったのが中盤。早く気づけていたらよかったけど、それは後の祭り」と反省。「1~4回が中途半端だった。冷静に行き過ぎた。そこがもったいなかった」「終わって話しても意味がない。勝負は一回なので。後半は獲れていたんじゃないかなと」と悔やんでいた。
取材対応中、今興行を手がけた兄・興毅氏から電話が。スマホを手に取ると「うん、うん、うん、うん、OK。すみません」と口にし、会話の内容について聞かれると、「いい試合やったよって」と明かした。僅差での判定負けについては「いつもこういう試合。ジャッジが見て、それを俺が勝ってたっていってもどうなる? しゃーない。出し切ったんで。負けは負け。でも、世界のフェザーで一番強いと言われている選手で一歩のところまでいけた。パンチも効いてたし、自信はついたのはついた。ここまで来てもうちょっとは行けるなというのがある」と潔く結果を受け止めていた。
今後について聞かれた亀田は「内容はそんなに悪くないし、ボッコん倒されて終わりとか、フェザーで絶対無理、弱いって言われた中で接戦まで行っているわけですから。紙一重なのでちょっとの工夫で行けると思う。もう一回チームと話して考えていく」とした。
同級の世界王座には、WBAにニック・ボール(英国)、WBCにスティーブン・フルトン(米国)、WBOにラファエル・エスピノサ(メキシコ)が君臨。世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)も年内にボールに挑戦する構想がある。亀田はベルトに再チャレンジする可能性について「4人いて、交渉事もある。俺じゃない。陣営に任せる。そこはもう一回話して決めていく」と語った。
亀田は2018年11月にWBC世界スーパーバンタム級暫定王者になったが、19年7月に正規王者レイ・バルガス(メキシコ)との団体内王座統一戦に0-3の判定負け。世界戦線から遠ざかったが、昨年8月のIBF世界フェザー級指名挑戦者決定戦でレラト・ドラミニ(南アフリカ)と再戦し、2-1の判定勝ちで挑戦権を獲得した。
世界戦はバルガス戦以来の約6年ぶり。今興行は長兄・興毅氏が手掛ける「3150×LUSHBOMU vol.6」として開催され、「亀田家最終章」と銘打たれた。英大手ブックメーカー・ウィリアムヒル社の事前オッズは、レオが1.17倍、亀田が4.75倍の不利予想。2人は過去にスパーリングで拳を交えた間柄。亀田3兄弟としては8本目の世界王座戴冠が懸かっていた。
(THE ANSWER編集部)