井上尚弥ダウン、15戦無敗フェザー級1位が“弱点”指摘「俺はそこを突く」 2度食らわない修正力は称賛
ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)が4日(日本時間5日)、米ネバダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナでWBA世界同級1位のラモン・カルデナス(米国)との4団体防衛戦に臨み、8回45秒TKO勝ちした。世界のファンを熱狂させた井上を称えながらも、欠点を指摘したのがWBO&WBC世界フェザー級1位のブルース・キャリントン(米国)だ。1つ上の階級の猛者は「俺はそこを突くってずっと言ってきた」と豪語している。

井上尚弥を現地で見届けたキャリントンの言葉
ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)が4日(日本時間5日)、米ネバダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナでWBA世界同級1位のラモン・カルデナス(米国)との4団体防衛戦に臨み、8回45秒TKO勝ちした。世界のファンを熱狂させた井上を称えながらも、欠点を指摘したのがWBO&WBC世界フェザー級1位のブルース・キャリントン(米国)だ。1つ上の階級の猛者は「俺はそこを突くってずっと言ってきた」と豪語している。
キャリントンは2021年にプロデビューした28歳。ここまで15戦して15勝(9KO)無敗というキャリアを持ち、過去にも井上との対戦を熱望してきた。米専門誌「ザ・リング」の公式YouTubeチャンネルに出演し、会場で見届けた井上―カルデナス戦を振り返っている。
「イノウエはなぜ世界最高クラスの一人なのかを改めて証明したと思う」として、2回にダウンしたあとの修正力を理由に挙げた。「あれを食らった後、二度と同じパンチは食らわないって示した。カルデナスは強烈な一発を何度か打っていて、数センチずれてただけで何度もヒットしそうだった。でも彼は規律を見せた。チャンピオンとしての経験も見せた。二度同じミスはしない、そういう姿勢を感じたよ。ボクシングは一発で終わることもあるからね」と驚いている。
一方で“弱点”も指摘した。「たまにガードがガラ空きな場面があったことだ。今回の試合でもあったし、ルイス・ネリとの試合でもそうだった。ノニト・ドネアとの最初の試合でもそうだ。イノウエにはそういう面があるんだよ。俺も前からインタビューで言ってたけど、もしイノウエと戦うことになったら、俺はそこを突くってずっと言ってきた」と、対戦することがあれば狙っていくとしている。
井上はフェザー級転向を視野に入れているが、キャリントンは「彼は今のところ階級を上げる気はなさそうなんだよな。他にやることが決まってるみたいで」と反応。自らのフェザー級世界ランキングもWBC、WBOで1位、WBAで2位、IBFで4位まで上げており「俺としては、今はフェザー級のチャンピオンたちに集中している」と口にした。
会場で見た井上の印象を「やっぱりイノウエは小さいと感じたな。でもパンチ力はすごい」と語り「フェザー級の相手ともやり合えるパワーを持ってる」とも分析した。
同じボクサーとして、階級を上げる難しさは理解している。「俺だって160パウンド(ミドル級)とかには上がれない。ファイターなら自分の限界を知るべきだ。だから彼も、今回の試合でダウンしたことで126(フェザー級)への昇級には慎重になると思う。パンチの威力もさらに強いしね」と語った。井上のキャリアを振り返り「彼は108(ライトフライ級)から始めたんだ。間違いなくボクシング界に爪痕を残してる」とここまで4階級を制覇していることを称えている。
(THE ANSWER編集部)