井上尚弥VSカルデナス

　ボクシングの世界スーパーバンタム級（55.3キロ以下）4団体統一王者・井上尚弥（大橋）が4日（日本時間5日）、米ネバダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナでWBA世界同級1位のラモン・カルデナス（米国）との4団体防衛戦に臨み、8回45秒TKO勝ちした。世界戦通算23KOで歴代最多記録を77年ぶりに更新。4年ぶりに本場で戦い、世界のファンを熱狂させた。戦績は32歳の井上が30勝（27KO）、29歳のカルデナスが26勝（14KO）2敗。

　井上は2回、右ストレートを受けて鼻血。終盤には打ち終わりにカウンターの左フックを受け、まさかのダウンを奪われた。昨年5月のルイス・ネリ戦以来、試合ではアマチュア時代を含めて人生2度目のダウン。会場は騒然となったが、以降は多彩なパンチで猛攻に出た。7回は右ショート4連発を浴びせ、ダウンを奪取。8回にフラフラの相手を攻め立て、レフェリーストップを呼び込んだ。

　井上はリング上で次戦について、元WBA＆IBF統一王者で現WBA暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ（ウズベキスタン）との対戦を明言。これに反応したのが元WBC＆WBO王者のスティーブン・フルトン（米国）だ。23年7月に井上に敗戦。Xにこうつづっている。

「今夜最後の投稿。イノウエが臆病者アフマダリエフをコテンパンにぶっ飛ばしてくれることを願っているぜ！」

　自身との対戦がかなわなかったからか、井上サイドにつく構え。「この興行は今週のどの試合よりも良かったね」と低評価に終わった別興行を引き合いに出していた。