水原被告に量刑言い渡し

　米大リーグ・ドジャースに所属する大谷翔平投手の元通訳で、銀行詐欺罪などに問われている水原一平被告が6日（日本時間7日）、米カリフォルニア州の裁判所に姿を見せた。4年9か月の禁錮刑が言い渡されたと米メディアも報じており、多くの報道陣に囲まれたが無言を貫いた。

　水原被告は黒のスーツにネクタイを着用して登場。髪は後ろが肩にかかる程度に伸びていた。裁判所前には日本メディアを含めた報道陣が集結。建物に入る前には多くのカメラに囲まれ「大谷選手へ一言お願いします」「今のお気持ちは」などと質問が飛んだ。

　入廷の模様を米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」のエンゼルス番サム・ブラム記者が動画でXに投稿。水原被告はカメラを避けるように歩き、無言のまま建物の中に入った。

　この日、米専門メディア「ドジャース・ネーション」は「ドジャースのショウヘイ・オオタニから巨額を盗んだ賭博スキャンダルで、イッペイ・ミズハラが重い刑を言い渡される」との見出しで報道。「ミズハラは木曜日、賭博の借金を返済するために巨額を盗んだ罪で正式に判決を受けた」「連邦検察が要求していた通り57か月の禁錮刑を言い渡された」と伝えている。閉廷後、水原被告は建物から出てくると、囲まれた報道陣の問いかけには無言。そのまま車に乗り込んで裁判所を後にした。

　大谷の資金を盗用したとされ、昨年3月にドジャースを解雇された水原被告はその後、銀行詐欺など複数の罪に問われている。有罪答弁では司法取引に応じ、有罪を認めていた。

　米スポーツメディア「ジ・アスレチック」のサム・ブラム記者は「約1700万ドル（約26億円）の賠償金を支払うよう命じられた」とXで報じていた。