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熾烈な競争が「本当に楽しい」 B1三河の26歳PG久保田義章、“得点減”も覚悟して移籍した理由

バスケットボールBリーグのシーホース三河は、このオフに大改革に踏み切った。28年間チームを率いた鈴木貴美一ヘッドコーチ(HC)が退任し、ワシントン・ウィザーズで10年間アシスタントコーチなどを務めたライアン・リッチマン氏を新たなHCとして招聘。育成担当として八村塁(レイカーズ)の指導経験を持つ34歳の若き指揮官に、チームの命運を託した。

今季からシーホース三河でプレーする久保田義章。長崎ヴェルカ戦でも司令塔として存在感を見せた【写真:B.LEAGUE】
今季からシーホース三河でプレーする久保田義章。長崎ヴェルカ戦でも司令塔として存在感を見せた【写真:B.LEAGUE】

今オフに京都から加入、新生三河の司令塔に定着

 バスケットボールBリーグのシーホース三河は、このオフに大改革に踏み切った。28年間チームを率いた鈴木貴美一ヘッドコーチ(HC)が退任し、ワシントン・ウィザーズで10年間アシスタントコーチなどを務めたライアン・リッチマン氏を新たなHCとして招聘。育成担当として八村塁(レイカーズ)の指導経験を持つ34歳の若き指揮官に、チームの命運を託した。

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 スターターも半数以上を新加入選手が担い、バスケットボールのスタイルも激しいディフェンスから素早くオフェンスに転じ、3ポイントシュートを多く打つ、日本代表に近いスタイルへと変わった。

 10月28日に行われた長崎ヴェルカとの第1戦は、「まさに理想的、グレートウィンだった」とポイントガード(PG)の久保田義章は評する。B1参入初年度ながら、7勝2敗で西地区2位と勢いのある相手に対し、第1クオーター(Q)で31点を奪って流れを掴み、97-82で快勝した。

「相手のディフェンスに対して、ボールをすぐに離して全員でパスを繋ぐという、準備してきたものを遂行できた。出だしでアドバンテージを取ることができたので、いい形で試合を展開できた。全員が自分のやるべきことを最後までやり続けたので、どんなに悪い状況でも我慢できたし、それが結果につながった。こういうバスケができれば、どんな相手にも負けない。いいシーズンになる」

 久保田は新生三河が向かう方向に自信を感じながら、冷静に現状を分析する。

「今までの勝った試合に共通しているのは、ファーストパンチで相手よりいいバスケをして、相手に追わせる展開にすること。三河の勝ち筋が見えてくる展開の1つだと思っている。逆に言えば、追って追ってという展開で負ける試合が数試合あった」

 まさに久保田が話した通り、翌日の第2戦は長崎に先手を取られ、追いかける展開が続いた。第4Qに逆転に成功するが、あと1本を決め切ることができず、76-81で惜敗した。

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山田 智子

愛知県名古屋市生まれ。公益財団法人日本サッカー協会に勤務し、2011 FIFA女子ワールドカップにも帯同。その後、フリーランスのスポーツライターに転身し、東海地方を中心に、サッカー、バスケットボール、フィギュアスケートなどを題材にしたインタビュー記事の執筆を行う。

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