ブダペスト世界陸上

　ブダペスト世界陸上は22日（日本時間23日）、女子400メートル障害準決勝が行われた。決勝進出者が確定する最終3組のレース直後には、ナショナルレコードでタイムによる全体8番目で拾われた選手が電光掲示板を見て「ぎゃああああああ！！！」と絶叫。あまりの喜びにトラックで歓喜を爆発させた。

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　世界の8人に残るという喜びはこれだけうれしいのだろう。

　各組上位2着＋2人が決勝に進めるセミファイナル。2組を終えてタイムによるボーダーは54秒42という中で最終3組に登場したアヨミデ・フォロルンソ（イタリア）は懸命に上位に食らいつき、4着でゴールに飛び込んだ。

　決勝進出があるとすれば着順による最後の1枠のみ。レース直後、中継映像では上位選手の表情をとらえていると突然、「ぎゃあああああああ！！！」という悲鳴にも似た雄叫びが音声に拾われた。声の主はフォロルンソだった。

　53秒89は全体8番目。しかも、イタリア新記録というおまけつきだ。やがて映し出されたフォロルンソは信じられないといった様子で座り込み、仰向けになって喜びを爆発させた。これには米国で中継している「NBC」のストリーミングサービス「ピーコック」の実況席も驚いた。

　2012年ロンドン五輪400メートル女王で、2004年アテネ五輪から3大会連続で女子マイルリレーで金メダルを獲得したサーニャ・リチャーズロス氏は「イタリアの選手を見てください。彼女は感情爆発しています。ナショナルレコードを更新しました」と伝えた。

　2000年シドニー五輪男子100メートル銀メダリストのアト・ボルドン氏も「フォロルンソにとってはナショナルレコードを更新しただけでなく、彼女にとっては54秒切るのが初めてです。大きな壁を破りましたね」と言い、その喜びの大きさを好意的に評した。

　フォロルンソも出場する女性400メートル障害決勝は23日（同24日）に行われる。